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教本は灯台

バイオリンを始めようと思ったきっかけは、かれこれ1年くらい前にさかのぼる。

弦楽器マニアの私としては、ハープが最高レベルの立ち位置だった。なにせ、あの弦の数、ハンパない。そして、あのゴージャス感、ハンパない!文句なしです。さらに、演奏するひとたちみんながみんな、美人!きれい!または、豪華!言い換えると、セレブ!これも文句なし。(違うっていう人もいるでしょうけれど、私の中ではそういうイメージ。で。そういう人たちとばかり出会ってきたのでごめんね)

ハープを2年ほど練習してきてわかったのが、アイリッシュの世界が深い。それから、テクニック的にかなりレベルが求められること。間違いが目立ちすぎる弱点が・・・(どの楽器もそうだけどね)。ピアノのような楽譜があり、それを両手で演奏するのだから鍵盤楽器的。しかし、視野が狭い。狭いというか、縦の糸が30本前後あると、たとえ色が青とか赤とか付いていてもどれがどの弦か、わからなくなる。さらに、背景の壁紙がストライプ柄だったら最悪で、もう何が何だか・・・。しかも、クラシックの曲が少ないのと、セッションできるまでの道のりが遠すぎること。そういうこともあってハープは、ひと山越えたかなというところで納得をしたところでした。自宅でゴージャス感に浸っております。

で、最終的に辿り着いたのが、バイオリンの世界。何より、木のハコのふくよかな音色、弓と弦の繊細なビブラートと響き。たまらない。そして、旋律の歌声。憧れだ!

そんな時、関東にいる友人が、アマオケの話をしていたのをみた。全国に呼びかけて一緒にオケ、やんない?って。それがね、コントラバスならなんとかいけそうだけど、大体コンバスは余ってたりする笑 だからバイオリン募集してますって。バイオリン、弾ける?と聞かれて、(30数年前は)ひけてた〜♪と答えてしまい・・・・。言った言葉は回収できず、つい、そういうはめに。

思えば、先に宣言してして後から帳尻を合わせるパターンって前にもあったような。友達から、太棹を安く買ったのをひとに言ったら、じゃあ弾いてよって話になり。「持っている」が「弾ける」になってしまって、大慌てで習いに行って、半年後に300人の前で津軽じょんから節を演奏したこともあった。我ながら偉い。

ともあれ、バイオリンの練習を始めることになってしまった。どうせやるなら、夢は大きく。その昔、学内オケではコンサートミストレスをやっていたので、そこまでないにせよ、地元のアマオケで、1STバイオリンの末席にいさせてもらえたら・・・。

そこで、練習をはじめるにあたり、先生から手解きを受けることにした。なんでも基本は独学ではダメ。特に楽器は、癖がついたら直すのが大変でしょう?だから、最初は必ず教え上手な先生のもとで「型」を学ぶ。これ、鉄則です。まずはオンラインでのレッスン。楽しいんだけど、細かいところまでは目が行き届かないことがわかった。やはり、リアルが一番。どうしよう?対面レッスンがいいな。と、探すことに。ここは広島、地方の中の地方なのですがたまたまYAMAHAがあって、そこの3カ月レッスンっていうコースに入ることにしました。そこで気づいたのが、タイトルにある「教本は灯台」。(やっと本題です)

オンラインレッスンの先生からも、教本を勧められたので買いました。YAMAHAでは規定の教本があるのでそれも買いました。両方買ったから、いやー、そこそこの出費。。。いててて。気を取り直し、1ページを開くと、バイオリンの名称とか持ち方とか色々書いてある。こういうのはすっ飛ばす派なのですが、人生長く生きていると初心に戻るのが新鮮で。この感覚、若い人にはわからないだろうねぇ。けれど、今更ながらの知識も書いてあって、定期的にこれは見直すのもありだなと思った。迷ったり、困ったりした時には、ここに立ち戻り、自分の何が間違いなのかをふりかえるのです。

まるで、真夜中の航海に道標となる灯台でしょう?人生も同じ。今更・・・なんてこともたくさんあるけれど、灯台になるような存在をどれだけ持っているかによって失敗が怖くなくなるもの。そう、失敗しないように〜って思っていると、身動き取れなくなる。けれど、ま、とりあえず動いてみて、失敗しそうな時にはさりげなく知らせてもらったりしさえすればいいわけです。そんな方が良くない?石橋のたとえってあるけれど、叩いて叩いて、間違いはないかと注意に注意を重ねてそろりそろり〜と石橋を渡っていたら、ふーって風が吹いてあっという間に転落・・・・なんてこともある。走り渡っていたらよかった〜なんて後悔するくらいなら、さっさと勇気出して行動しておけばよかったのにね、みたいな。

てことで、バイオリンの練習を始めた、というお話でした。まだまだ、背筋が寒い音しか出せないけれど、夏だから、ま、いいか笑


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