今日投稿すれば383日連続!もっと見たい!とのこと。2024(令和6)年10月17日(木)投稿。読書感想文『人間臨終図巻』(山田風太郎)。

『読んだ本の感想をnoteに書いてみませんか?』とのこと。ごめんなさい、読み終えた本が見つからない。何処かに置いたままだ……困ったなあ。
 仕方がないので、以前に読んだ本の(一部の)感想を書く。山田風太郎『人間臨終図巻』だ。古今東西の有名人の死に際を描いた名著である。最初に読んだのは、かなり前だ。とても面白い! と興奮したのを昨日のことのように覚えている。その時と今とでは、楽しみ方が変わった。昔は若い人の死が胸に迫ったものだが、今は年寄りの死の方が身に迫ってくるのである。読み手の加齢が及ぼす変化なのだろう。ただ、昔と変わらないものもある。死に方は無残な方が効く。当たり前と言えば当たり前だが。
 ただし例外はある。鶴屋南北だ。彼は自分の葬式を徹底的に茶化した芝居の脚本を書き残した。自らの死さえネタにしているのである。山田風太郎は鶴屋南北を「大パロディ作家」と評したが、それでは言葉が足りない。私は彼を偉大なパロディ作家だと思う。
『本所押上春慶寺の葬儀はにぎやかであったという』と山田風太郎は結んでいる。参列したい気分になった。良い。実に良い。


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