旅番組 自由アリ場(フリーアリバ) 第1回放送シナリオ②

(JR・・・線、・・・駅の改札口で、車椅子に乗ったいっすーくるまが、1人の女性を待っている。)
いっすーくるま→こんにちは、いっすーくるまです。平成18年にバリアフー法が施行されてから公共施設の段差にスロープや駅にエレベーターなどが設置され、自分たち車椅子の人間が生活しやすい環境へと変わって来ました。しかし、人口の多い都会に比べ人口の少ない地方では、まだまだ厳しい現実があります。ところが、健気にもバリアフリー化している個人経営の病院、食堂、お店、小さな工場などもあります。この番組は、そんな所へ訪ねて行き感謝の言葉を贈り全国へ紹介したいと考えています。また、究極の感謝として、バリアフリーをした方からお題を頂きますと、自分が、あっという間にオヤジギャグを飛ばしてみせます。お楽しみに。さっ!ところで、今日、相方と待ち合わせしてるんだけど、もう、20分も過ぎてるんだよね。
(少し過ぎると前方に見える階段から、手を振りながら降りて来る相方の姿が見えたので、いっすーくるまも手を振り返す。そして、改札から出て来た相方へ声を掛ける)
いっすーくるま→ミッチー、随分と時間がかかったな。もう、20分の過ぎてるぜ。
ミ ッ チ ー →いっすーさん、御免なさい。私、・・・線乗るの初めてで・・・駅で迷ってしまったのよ。
いっすーくるま→何だ。そうだったのかよ。まあ、全く違う方へ乗らなくて良かったな。
ミ ッ チ ー →あっ!そうだ、いっすーさん、・・・線で一洒落お願いしますよ。
いっすーくるま→えー、・・・線かい、んー、よし出来た。「・・・線に乗って、・・せんべいを食べた。」
ミ ッ チ ー →んまあ、こんなもんがな。(方言で)
いっすーくるま→この辺で許して…。さあ、ミッチー、今日は俺が育った・・の街を案内するよ。結構この街にも個人でバリアフリー化している店があるんだぜ。まずこのバスターミナルの右側の道路を行こう。
ミ ッ チ ー →いっすーさん、、この青と白のバスは何て言うの?
いっすーくるま→これかい、これは・・・市営バスって言うんだ。
ミ ッ チ ー →そうだ。いっすーさん、・・・市営バスで一洒落お願いします。
いっすーくるま→えー、・・・市営バスかい。んー、ちょっと長いから、短縮して市バスでも良いかい?
ミ ッ チ ー →うん、良いよ。
いっすーくるま→有難う。よし、出来た。「遅れている時は、市バスだって飛ば市バス。イヤッホー!
ミ ッ チ ー →あははははは…。それは面白がった。良いんでないがい。(方言で)
(いっすーとミッチーは、バスターミナルの右側の道へと歩き始める)
ミ ッ チ ー →いっすーさんて生まれた時には、足があったんでしょ。
いっすーくるま→おお、メッチャクチャ長い足が付いてたぜ。あまりにも足が長いんでアメリカ人みたいなんて言われたよ。
ミ ッ チ ー →えっー!本当なの?
いっすーくるま→んー、その足が無いから、何とでも言えるけどね。
ミ ッ チ ー →なあーんだ。もしかしたら短足だったんじゃないの。
いっすーくるま→おいおい、短足じゃないよ。純日本人て感じかな。だけど、走るのメッチャ速かったぜ。
(こんな会話をしながら、バス通りを歩いて行く。アドリブで会話を繰り返す)
いっすーくるま→ミッチー、あそこの十字路を左に曲がると・・医院があるんだ。個人病院だけど、ちゃんとスロープが付いてるんだぜ。
ミ ッ チ ー →わあ、早く見てみたい。行こう。行こう。
(二人揃って歩いて行く)
いっすーくるま→さあ、さあ、ミッチー。この道路を左へどうろ。イヤッホー!
ミ ッ チ  →もう、いっすーさん、飛ばし過ぎない方が良いんでないの(方言で)
(ミッチーが、十字路を左に曲がると、直ぐに・・医院が見えた)
ミ ッ チ ー →わあ、左に曲がると直ぐに病院があるのね。
いっすーくるま→このスロープを見てくれよ。小さいけどちゃんと車椅子で上がれるんだぜ。さあ中に入って院長へスロープ設置のお礼を言おうぜ。
ミ ッ チ ー →はーい!        
(場面、診察室。いっすーくるまが院長に、血圧を測ってもらっている。)
院     長 →相変わらず血圧が高めなので、薬を出して置きますね。
いっすーくるま→いつも有難うございます。それから、院長、今日は改まってお聞きしますが、外のスロープは、どの様な思いで設置されたんですか?
院     長 →やはり、病院へ来た患者さん達が、段差のために治療を受けられないとなっては可哀想です。スロープがあれば沢山の方々が受信出来ますからね。
いっすーくるま→院長の思いに感動です。本当に有難うございます。
ミ ッ チ ー →院長、感謝の思いで、いっすーさんが、お題を頂けましたら、直ぐに駄洒落を披露します。何でも構いません。お題を言って頂けますか。
院     長 →それじゃ、・・医院でどうですか。
いっすーくるま→んー、・・医院ですか。院長、我儘言って申し訳ありません。ちょっと長いので医院で良しいですか?
院     長 →良いですよ。
いっすーくるま→よし、出来た。ここの医院は、スロープあってイインじゃないの。こんな感じでどうでしょう?
ミ ッ チ ー →いっすーさん、お題を短くして、随分と楽したんでないの(方言で)
いっすーくるま→いやー、そんな楽しようとは思ってないよ。
院     長 →結構面白かったですよ。
いっすーくるま→ですよね。ミッチー、院長も喜んでくれてるよ。
ミ ッ チ  →院長先生、ありがとうございます。
(二人は、病院を出るとスロープで道路へ降りていく)
いっすーくるま→ミッチー、今度は、この児童公園の横の道を真っ直ぐ行こう。
ミ ッ チ ー →今度は、どこへ行くの?
いっすーくるま→今度は、車椅子のまま入れる美容室があるんだよ。
ミ ッ チ ー →凄ーい、女性の味方じゃない。そんな店長さんに早く会ってみたい。
いっすーくるま→それじゃー、この道路を左へどうろ。イヤッホー!
ミ ッ チ  →まんだ言ってるしー。もう、いいがらー(方言で)
(左へ曲がった二人は、・・・・通りを進んでいく。少し行くと左手にアーケード街が見える)
ミ ッ チ ー →いっすーさん、ここから左を見るとアーケード街がずーっと見えてるね。
いっすーくるま→そうなんだよ。これは、駅まで続くアーケード街で300m位あるかな。
ミ ッ チ ー →・・ってさ、完全に商店街なんだね。夜も明るいんじゃない?
いっすーくるま→俺が青春時代は、夜中でも本当に明るかったよ。今は、電気の消えてる店も増えたけどね。
       まだ、番組の途中ですが、本日は、この辺で失礼します。


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