[創作]利他の手垢
「そうか、君の親は人の役に立つ、そのことを最も重視するのだな。人の役に立ってこそ、人は立派であれる。それでいてこそ人は生きる意味があると。」
「君の親は働かざる者食うべからず、そう言うわけだな。目に見えて何か人に奉仕をした人間だけが、理にかなってその人生を終えると。」
「人と波風立てずにうまく人とやれた人が死ねると...。」
「笑わせるな!人の役に立つ、人様のために、我慢が仕事?自分を抑えることが人生の目的?違う!人間はね、他の人間の心を犯した時、真の意味で死ねるのだ。私が死んでも、彼ら彼女らの心に私が生き続ける時、死ねるのだ。私の夢と、彼らの夢が重なり合わさって、一つの憧憬を創り出すときに死ねるのだ。
君らしくあれ!!」