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何で思い出すかな?!(エッセイ)

『………何で今まで忘れていたのに、私は思い出すのだろうか………(泣)』


三浦しをんさんのエッセイ。『お友だちからお願いします』を読んでい時。

三浦さんが家から3分の飲み屋さんにスッピンでスウエットというラフな格好で訪れた時の話で、ダーツに夢中になってしまった彼女にほっとかれ、イライラしていた同じ飲み屋で飲んでいたその彼女の彼氏が、ダーツを大きく外した彼女に向かって『だらしねえな、そこのブスに鼻で笑われたぞ』と言ったそうだ。

そのブスとは、三浦さんの事を指していた様で、一瞬その場に沈黙が訪れたらしい。

人の事を『ブス』なんて言う最低な彼氏の話は、私もムカつくが、そのエッセイを読んで時に、フッと、私が今まで忘れていた記憶が蘇ってきたのだ。

私がまだ高校生だった頃。

自転車で家に帰っていると、目の前に小学生の男子が2人。

私は気にせずすれ違おうとしたのだが、小学生男子の一人に、なんて言われたのかまでは覚えていないものの、私に嫌でむかつく言葉を、そいつは言ってきたのだ。

私は驚きと、腹正しさと、少しの悲しさを胸に感じて帰宅。

一人部屋で文句を言っていた。

なにしてんの?なんて目で親には見られたが、私にとって、その時の事はとっても嫌で悔しく、ムカつく出来事だったのだ。

あの小学生も、もう20を過ぎただろうか。……何だか……その時の気持ちが蘇ってきてしまっている。ふつふつしてしまっている。

自転車に乗っていた私がイケなかったのかもしれないけれど、要らない言葉を言わないで欲しい。

君は、私以外の人にも言うのだろうか。

……………やめよう。

やめよう!!

取り敢えず、椅子の足に小指をぶつければ良いのに、とだけ思っておく。

まさかエッセイを読んでいて、忘れていたこの時の記憶が蘇ってくるなんて……

三浦さんのエッセイと私のこの時の記憶を、同じとして結び付けないでおくれ。

私の頭!記憶達!



頼むよっ!!!

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