2人きりの時に(エッセイ)
また父方の実家へ行った。
お盆は8月だが、その前に少し家を掃除する為の帰省だ。
ここには、叔父と祖母の忘れ形見と言っても過言ではない。猫のグン(仮名)ちゃんがいる。グンちゃんは家猫ちゃんではあるが、警戒心は強い男の子。
前にお正月に来た時は、あんまり距離を縮める事は出来ずに帰宅する事に。
今回は、少しでもまた触れ合いが出来たら良いな…なんて思いながらグンちゃんと再会。……最初はやっぱり遠目から。
そりゃそうだよね、なんて思いながら、たまにコソッとようすを見に行く。
父の様になんの気無しに触ったりする事は私は出来ないし、何処か慣れない祖母の家は、私を人見知りにさせた。
居間や廊下。
お盆、来られる方達が使用する事になるであろう部屋を簡単に掃除した後、少しの休憩。両親と私は棒アイスを貰い、私だけお盆の飾りをする事になる畳の部屋へ残って、座ってアイスを食べようとしていた時の事。
畳の部屋と隣り合った畳の部屋に居たグンちゃんは、スッと私の元へ近付いて来た。
私がアイスを食べ様としていたから、興味があって寄って来ただけかもしれないが、『えっ!?、グンちゃん……っ!』
と、私の心の中は大興奮!!
グンちゃんは、私の周りを半周した後に私が女性座りをしている前へ来ると、ストンッと尻尾を向けて座った。
えっ………す、座られたのですが………っ
私が座っていた場所は、どうやらグンちゃんが良くくつろいでいる場所でもあるらしいのだが、アイスを食べ終わった後に、撫でてみると、特に嫌がる事もなく『お〜、撫でるが良い』という様な風格で、撫でるのを許してくれている。
撫でても特に反応はないが、それでもリラックスして、私の近くでのんびりしている姿を見ると、私は少し仲良くなれたようでとっても嬉しかった。
また畳の部屋へ戻ってきた両親と叔父にも『あらま〜いつの間に』と言われた。
……けれど、私は、何となく、勝手に思った事がある。
私は、私が何かをしている時や、しようとしている時に、じ〜っと見つめられるのが苦手だ。気まずさや気恥ずかしさがどうしても出てきてしまう。
だから、最初グンちゃんと触れ合あおうとした時も、両親と叔父が居た為、少し気恥ずかしかった。
そんな私の気持ちを知ってか知らずか、グンちゃんは、私と2人っきりになった時に近付いてきてくれ『撫でてもよいぞ』と私の近くに座ってくれたのかもしれない。
気まぐれな猫の性格。
ただ自分が甘えたかっただけかもしれない。
それでも私は、グンちゃんが私の気持ちに気づいてくれたのではないか…。そんな人間的な視点で思ってしまう。
それな、グンちゃんは本当に可愛らしい。たまにしか会わないから、そう思うだけなのかもしれないが(笑)
(グンちゃんは、甘えん坊で野良っぽくもあり、病院嫌いの猫ちゃんです)
頭を撫でると、頭をこちら側に向けてきたので、嫌なのかな?と頭を撫でるのは控え(笑)ずっと背中を撫で撫で。
グンちゃんの抜け殻である毛が、ポッ、ポッと抜けるけれど、それさえ何だか可愛くてたまらない。
グンちゃん。
側に座って、撫でさせてくれてありがとうね。元気で居るんだよ〜!
〜追伸〜
私のスマホカメラの画像が、1日でグンちゃんばかりになりました(笑)
我ながら撮りすぎました。