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親ができる主な3つの手段。そのメリットとデメリット【ひきこもり相談室】

こんにちは。カッコイイ親研究所です。


今回は、ひきこもりになっている
子どもが立ち直るために、
親ができる主な手段と、
そのメリットとデメリットについて、
解説していこうと思います。


ひきこもりから立ち直るために親ができる主な手段は、

  1. 業者や専門家といった、外部の施設や機関に任せる。

  2. 本人が目覚めるのを待つ。

  3. 本人が目覚めるための環境を整える。

この3つに分類されます。


そして、これらには、
それぞれ、メリットとデメリットが存在します。



業者や専門家などの、外部の施設や機関に任せる。


一つ目の、
業者や専門家などの、外部の施設や機関に任せる。
というのは、

主に、更生施設を運営する業者や、
心理療法やカウンセリングといった、
心のケアを専門とした医師、
または、専門家に任せることを指します。

この最大のメリットは、
親はほとんど何もせずに済むところ
です。

そして、このデメリットは、
親子関係の修復ができるかどうかは謎なところと、
お金がどれだけかかるか予想がつかないところ
です。


コーチングにしてもカウンセリングにしても、
精神治療などが主軸に置くのは、
基本的に目の前にいる当事者なので、
親子関係の修復までは取り扱うかどうかは、
正直言ってわかりません。

費用については、更生施設にしてもカウンセリングにしても、
基本、保健適応外なことがほとんどです。

健康保険証が使える機関であれば、
費用を抑えることもできるかと思いますが、
仮に使えるクリニックであったとしても、
症状によっては適応外ということもあるようです。


また、
これについては、本人の意思に基づいて、
更生施設や専門機関を
利用するのであれば良いのですが、

無理やり医療機関に連れて行ったり、
突如更生施設の人間が家にやって来るなど、
僕が知る限りでは、そのほとんどが、
本人が望んでいない状態で、
ことが進展することが一番の問題です。


親からしてみれば、本人が変わろうとしないのであれば、
強硬手段に出るのは仕方がないことだと思うかもしれませんが、

強硬手段に出ざる得ない状態ということは、
親子関係がうまく行っていなかったり、
コミュニケーションがまともに
取れてない状態にあることは容易に想像がつきます。

親子の関係に、大きな亀裂がすでに生じているのに、
本人が求めていないものを強要することで、
その亀裂をさらに大きくすれば、
親子関係を元に戻すには、どのくらいの時間を要するのか、
僕にはちょっと想像がつきません。


「親のありがたみを後になって気づいてくれれば良い」とか、
「子に恨まれようと、それが親の務め」などのようなことを
言う方がいますが、

その人にとっては、
それが『親としての覚悟』なのかもしれませんが、
子に恨まれたり、憎まれる人生って、
これほど悲しいことはないと僕は思います。


更生施設を利用するにあたって、
参考になるかはわかりませんが、

以前、ひきこもりの更生を謳っている業者に任せ、
施設に預けたものの、

その後、
子どもとどう関わって良いかがわからないとの理由で、
僕のところに相談に来られた方がいました。

詳しく話を聞いてみると、

施設の方に相談した時に聞かされた内容と、
実際の生活はかなり異なっていたり、
進捗状況や子どもの様子の確認が取れなかったり、
不透明な部分も多く、

施設が斡旋する職場で働くようになっても、
給料から施設利用費や光熱費、食費など、あれこれ引かれ、
働いたとしても手元にはお金がほとんど残らなかったらしく、
貯金なんてものはできなかったようで、
最終的にその方のお子さんは、その施設を抜け出して来たそうです。


このような施設は、ごく一部であると
信じたいところではありますが、
表向きと実際の中身が違うといった、
このようなところもあるようなので注意が必要です。


本人が目覚めるのを待つ。


2つ目の
本人が目覚めるのを待つ。というのは、
文字通り、ひきこもりから立ち直るかどうかは、
本人に全てを委ねるということです。

このメリットですが、
メリットと呼ぶに相応しいか少々疑問もありますが、

子どもの動向を見守りやすかったり、
今の生活の延長と捉えれば、
何かと予測がつきやすいところ
でしょうか。

このデメリットは、
立ち直るまでにどのくらいの時間を要するか、
全く予測がつかないところと、

親子間で衝突が起きないようにすることや、
生活を維持できるようにするなどの、
そこそこの努力が必要なところ
です。


親が変わる意味がわからない、
変わる意思がない方にとっては、
この手段が、最もイージーな手段なのかもしれません。

ただし、上記にあるように、
どのくらいの時間を要するかが全く予測がつかないため、
大した改善が見られない状態が続く覚悟が必要です。


本人が目覚める環境を整える。


3つ目の、本人が目覚める環境を整える。というのは、
例えるなら、体質改善のためにこれまでの食事を見直し、
変えていくといったところでしょうか。

この手段の最大のメリットは、
ひきこもりの回復を促せることと、
親子関係の回復が図れるところです。

僕がひきこもりの相談でお伝えしていることは、
まさにここであり、
僕が最も得意としている分野でもあります。

しかし、これにはやはりデメリットもあって、
親自身が、これまでの認識や、
子どもとの関わり方を変える必要があり、

そのためには、新たな知識を取り入れたり、
親自身が成長する努力が必要なところ
です。

また、新たな知識を取り入れ、実践したとしても、
体質改善と同様、一朝一夕で
状況が変わるものでもないので、
ある程度の時間はどうしても必要です。

ですが、環境が整っていけばいくほど、
子どもの行動も活発になっていきますし、
親子の関係も良くなっていきます。


僕が知る限りでは、「子どもを変えること」よりも、
「自分自身を変えること」に意識を向けた人ほど、
子どもに変化が現れやすかったり、
親子の関係が良くなっている方がほとんどです。


当人が目覚める環境が整うまでに要する時間ですが、

親の成長の度合いによって変わってきますが、
なによりも、親子の間に生じている
亀裂の大きさや深さによっても変わってきます。


僕がこれまで見てきた限りでは、

子どもが働き口を探し始めたり、
自分の進路を具体的に考え、行動に起こすまでに、
早い人であれば、半年〜1年。

半年〜1年経ってやっと、
子どもの行動が変わり始めたり、
子どもと会話らしい会話ができたという方もいます。

このように、それぞれ個人差はありますが、
具体的な結果や成果を実感しやすかったりするのも、
この3つ目の手段の特徴です。



以上が、ひきこもりになっている子どもが
立ち直るために、親ができる主な3つの手段になります。


どの手段を選ぶかは自由です。

ぜひ、自分が望む未来につながる手段を
選んでいただけたら幸いです。



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