『科捜研の砦』

KADOKAWAさんからプルーフを送っていただきました。
岩井圭也先生の新刊、『科捜研の砦』

こちらは、『最後の鑑定人』の続編となっております。

主人公の土門誠の真っ直ぐさ。
科学のみを信じる、その信念。
とは言え、土門も感情のある人間です。
最終章は、痛かったです。
苦しかった。や、切なかった。より
痛かったです。

心が痛むと言うのとは、また何か違う気がするのです。
心が痛むのは、相手を思いやることで、
起こることだと思うのですね。
そうではなくて、自分自身の痛みとして
感じられるのです。

土門誠は、何があっても、科学を守り通す砦には違いありません。
派手さや、ドキドキハラハラすることはありません。

本の感想を聞くとき、“おもしろかった?”
と、聞くことが多いと思いますが、
どの小説もおもしろさを追求しているわけではありません。
聞くなら、“興味深かった?”かなと。

めちゃくちゃ興味深かったです。
少し強引なところもありましたが、
そこはフィクション。ご愛嬌です。
そして、岩井圭也先生の小説は、美しい。
文章がとかではなく、全体的に
いつも、どの作品も美しいのです。

ぜひ、手にとってみてくださいませ。

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