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最近の呪術廻戦の感想。(※作品の主なネタバレは含みません。)

前々から思っていたのだけど、呪術廻戦の作者である芥見下々先生は。

セミナーなんかの自己啓発系に物語やキャラを利用されてたまるか、っていう強い意志も感じてしまう。

物語やキャラに何重にもトラップを仕掛けているのが読んでいて分かる。

ドラゴンボールやワンピースのような王道ジャンプ漫画が自己啓発的な側面を持っているんだろうけど。

呪術廻戦で自己啓発的なものを見い出そうとすると「その信念の結果、物語でどういう状況になった?」って描いちゃうんだよね。

呪術廻戦のテーマは「世の中は余りにも理不尽過ぎて、正しい事が良い結果になるとは限らない」っていう感じがして。
作者の芥見先生がリスペクトしている、ホラー小説家の平山夢明先生のスタンスをかなり受け継いでいるというか。

呪術廻戦を自己啓発の文脈で使っているブロガーの方々は、呪術廻戦を「ちゃんと読んでいない」か「誤読している」か。
意図的に物語の文脈や作者の伝えたいであろうメッセージを塗り替えて「無理やり自己啓発の文脈」にねじ曲げているように見えるんだけど。

自己啓発的な記事執筆の為に呪術廻戦使っていた人達、今、どんな顔してるんだろ……。
作者の芥見先生はそういうのに使われるの嫌がりそうな偏見がある。

此処まで主人公側の信念や目的のへし折り方が念入り過ぎて「友情・努力・勝利」が報われない悪意のある鬱展開な少年漫画始めて見た。
比較対象が「闇金ウシジマ君」とかおかし過ぎる。

ハンター×ハンターのキメラアント編の絶望感を常時やっている印象なんだけど、渋谷事変以降というか五条過去編以降の呪術廻戦って。

取り合えず、早くラスボス倒されろ、みたいな持っていき方だとしたら物凄く上手いと思う。

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