サイエンスで豪雨をコントロールする?
先日、BSテレ東で放送されている「いまからサイエンス」を見ていると、豪雨災害を未然に防ぐ、意表をつくような研究について紹介されていました。
地球温暖化の影響か、線状降水帯が発生というニュースをよく聞くようになりました。この線状降水帯の影響で特定の地域に猛烈な雨が降り、住宅の浸水や河川の氾濫など大きな被害をもたらします。
番組で紹介されていたのは、線状降水帯の発生を防ぐのではなく、線状降水帯が陸地に移動する前に海上で降らせてしまおうという研究です。
具体的には、海上で積乱雲を人工的に作り大きくすることにより、海上で豪雨を降らせて大気中の水蒸気を大幅に減らして、その結果、陸地での降水を少なくするというものです。
スーパーコンピューターやAIなど最新の技術を活用して研究を進めて、2050年までに実用化を目指すということで、国の研究プロジェクトに採択されたものです。
まだ、理論的には可能だそうなのですが、実際に制御できるかどうかについて、2030年までに計算機上で実証することにしているそうです。
豪雨災害を防ぐということでは、住民に危険をいかに知らせて避難してもらうようにどうしていくかとか、土木的な技術で河川の氾濫をどう防ぐといったことが浮かびますが、豪雨を降らせないようにするというというのは大胆な考え方なので正直驚きました。
自然を相手にするというのはなかなか手強いだろうなと思いますが、少しでも災害を防ぐことができればありがたいですね。
ただ、2050年というと先は長い(私は80歳になります)ですが、短期間で結果が出るものだけではなく、長期スパンで研究を進めることも大事ですよね。