第6回 / 心の病を治療する医療機関の違い / 名前だけでは診療行為の違いはわかりにくい
復職のためのリハビリも始まったので、久しぶりに記事を更新します。
第5回の記事で、メンタルクリニックで全肯定してもらうことが心の洗濯になるとお話ししました。
ドラマや映画の影響が強いと考えられるのですが、心の病を扱う医療機関は患者を拘束する施設として描かれることもあり、「怖い施設」という固定観念が世間に存在していると思います。
ここでは、名前だけではわからない医療機関の診療内容の違いについて、実際に通院している患者の立場から紹介したいと思います。
まず、心に関する医療機関は様々な呼び方があり、その違いが分かりにくいのが実情です。
◎◎メンタルクリニック
▲▲心療内科
〇〇神経内科
◆◆精神科
他の呼び方の医療機関もある可能性があります。
一般の人から見れば、どの名前の医療機関も同じ医療行為を提供する病院に見えると思います。
これは、個人的な見解ですが、医療行為によって決められた名称が無いために、医療機関の名前を読んだ人の混乱を招いているのだと私は思います。
医療機関の実際の違いを知るには、医療行為の内容を知りたい医療機関のWebページを自分で読んだり、通っている患者さんの話を聴くのが一番確実です。
例えば、私が最初に通ったメンタルクリニックの医療行為は、「患者と先生との対話」が中心であり、抗うつ剤や不眠治療薬などの薬を処方することはありませんでした。
一方、現在私が通院している神経内科では、患者の症状に合わせて「患者の話を聴く:症状にあった薬を処方する」の割合が「5:5」から「7:3」くらいであり、「患者の症状に合わせた対話」と「適切な薬の処方」が医療行為として提供されます。
私の場合、対話だけでは症状が改善しなかったので、最初に通院していたメンタルクリニックに通うのを止めて、薬を処方してもらえる心療内科に病院を変更しました。
以上紹介したように、心に関する病院の全てがドラマや映画で描かれる「怖い施設」ではないのです。
心の病を治す医療施設は固定観念でひとくくりにせず、「患者の症状に合わせた医療行為をする病院を選択できる」と理解していただければ幸いです。