「チームのことだけ考えた」と「数値化の鬼」
最近読んだ本で面白かったので書いてみます。
全くの真逆の本だと思って読んでたんですが、僕としては意外な感想を持ちました。これ同じこと言ってるよな、と。
感想はこんな感じでした。
2冊とも結構サクサク読める感じの本でした。
具体的な事例を交えながら、説明されていて読みやすかったです。
「チームのことだけ考えた」
感想にも書きましたが、多様性とか言われると働きやすさを追求したキラキラオフィスみたいなことを想像してたんですが全くの別物でした。
育休を取った社長みたいなイメージなんですが、社長の青野さんの働き方はゴリゴリのベンチャー社長で働き方はめっちゃブラックなんですよね。いや、ブラックな働き方と書くと悪く思うかもしれませんが、創業社長ってそんな感じになりますよね。
そんなことが言いたいのではなく、そもそも青野さん自体がキラキラオフィスワーカーではないんですよ。その青野さんがどうやってキラキラ働き方のイメージを持たれるようになったのかというのがこの本の内容です(絶対違う)
ゴリゴリ働く青野さんがキラキラ会社(イメージ)に舵を切ったのも、必要性に迫られて、というのが書かれていました。必要だったから多様化した、というものでした。
それを支えるのはもちろん収入がなければ会社は続かないですし、業務の芯の部分はキラキラしたものではなく、数字や事実に向き合うということで組織の基礎を作り、その拡大を行ってきたという内容だったと思います。
「数値化の鬼」
これも感想に書きましたが、とつけちゃうと感想を貼り付けたほうが早い気もしますが、一応説明します。
色々あったんですが、「がんばった」みたいな評価の方法はお互いに不幸になるから、最初から行動目標を決めてそれだけを仕事の評価として評価したほうがいいんじゃない?というのがざっくりとした僕の要約です。
数値化する内容もあまり意味のないものや、目標からずれた数値化の設定もあるから注意したほうがいいよ、というようなことも書いてありました。
それで何が一緒なの
根本の数字との向き合い方というか、仕事との向き合い方は一緒だと感じました。
サイボウズさんでは「事実(五感で直接感じられるもの)」と「解釈(五感で感じたものを自信が解釈したもの)」に分けることを重視していると書いてあったり、数値化の鬼では見せかけの数字を作らないようにということにページを割いていたり、事実ベースの仕事をすることを推奨されていました。
「数値化の鬼」では数値化することを書いてあるのですが、それ以上のことは書いてないんですよ。勤務態度等もルールとしては必要なものもあるのでしょうが、それも最初に設定したもの以外は評価対象にならないというようなことが書いてあった気がします。「数値化の鬼」を読んでいる限りは、大事なのは目標値ということは、それ以外のことは些末なこととも捉えられます。
それに、そもそもの目標値を設定せずに属人的な評価基準になってしまうと「君は目標達成しているけど、何ていうのかぁ、覇気がないというか、頑張っているようには見えないんだよね、もっとこうガムシャラになったらもっと数字が挙げられたと思うんだよね、結果だけ見たら本来はA 評価なんだけど、仕事に対する姿勢が悪くはないけど良いよも言えないからB評価だよ。」とか訳の分からないことになるんですよね。
その仕事の根幹の部分の評価に重きを置くというのは両者に一致していると思うんです。
サイボウズさんでは、その後の働き方を多様化するしかなかったと書いてあったように思いますが、仕事の重要な部分以外を多様化することができたのではないかと思っちゃったりします。
「はい、じゃあ多様化します!皆さん思い思いに働いてくださーい」では多様化はできないんじゃないかと思っていて、仕事のベースをしっかり固めた上で、必要があればというか、仕事のベースに不必要な部分で均一化を推し進める必要がないと思うんですよ。それが多様化につながるんじゃないかと思ったりします。
仕事のベースをしっかりすることが、その後の働き方やここの裁量権につながるんじゃないかと思うってことで今回は終わります。