有事が作るコミュニティ
私はかつて、地域コミュニティ、ソーシャルビジネスみたいなものにせっせと時間を費やしていた時期がある。
今だって
社団の理事だし、Npoコンサルもしているが。
もっとぐっと費やしていた時期もあったのだ。
ちょうど3.11の後で、末っ子がまだ赤ちゃん。
その頃、今とは違う家に住んでいて、保育園まで歩いて行っていた。
ちょうど家と保育園の間に、
ガソリンスタンドがあり、我が家の寄り道スポットだった。おじいちゃんオーナーと気の良い仲間たちで経営されているそのスタンドは我が家の憩いのスポットだった。ほのぼの、、した時間。
仕事は大変だったけど、保育園に入れて、気持ちよく銀座、家、保育園を行ったり来たりしていた。
3.11が起きた。
その時に、スタンドのおじいちゃんから
真っ先に我が家に連絡があった。
ガソリンはあるか?
無いなら裏にすぐ来なさい、
あんたのところは小さな子供がいるから、さっさと田舎に避難しなさい。
年寄りにできることはそれ位のことだから。
と、ガソリンを満タンに入れてくれたのだ。
当時はガソリンを入れるのに長蛇の烈になっていて、もはや我が家は諦めていた。
そんな時に、ガソリンスタンドのオーナー助け舟。
ガツンとやられた。
保育園と家と会社の往復で最優先していたのは、会社だった。
数字を追いかけたり、体制をととのえたり。
この有事にどんな価値が?
そんな事考えたこともなかった。
疑ったことがなかったのだ。
そして、私は色んな出会いを経て、がっつりした地域活動の泥臭いソーシャルの領域にどっぷりとはまり込んだ。
しかし、そこから数年経ち、またそこを離れた今、また地域の力、地域コミュニティの楽しさを感じている。
それはすっごーく最小単位のまさに隣近所。
もともと近所付き合いは横浜にしてはかなりある地域ではあるが。
裏に一軒の家族連れが引っ越してきたことで、ますます周辺が顔の見える関係になったのだ。
両隣はもともと親しくしていたが、ノーマークだった裏エリアを開拓したのだ。
ひと家族が加わることで、また新たなご近所付き合いが生まれたのだ。誰も強制もせず、自然に。なんの計算もせず。
有事は人のつながりを強くする。
今回も、コロナがなかったら、裏のご家族と繋がらなかったであろう。忙しすぎて。
5月みんな暇だった。家にみんないた。
だからこそ、つながったんだ、
withコロナ。
悪いことばかりでもなかったか、と不謹慎にも思う。
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