2024年8月6日（火）：夏祭りの誘惑

今日は近所の神社で夏祭りが開催される日。妖怪としては賑やかな人間の集まりは避けたいところですが、お祭りの雰囲気と屋台の匂いには抗えません。特に、あの柔らかくてまあるい形の…そう、わたあめです。

準備と決意

朝から気温が上昇し、体がいつもより柔らかくなっています。夜のお祭りに備えて、体を引き締める特訓です。壁に体当たりして形を整えたり、扇風機の前で体を冷ましたり。これで何とか人間に紛れられるはず…。

お祭りデビュー

夕方6時半、お祭り会場に到着。提灯の明かりが妖怪の目には少しまぶしいです。浴衣を着た人々に紛れて歩いていると、金魚すくいの屋台で子供が泣いていました。どうやら金魚をすくえなかったようです。思わず近づいて、そっと子供の肩に触れると、不思議と子供が落ち着き、次の挑戦で見事に金魚をすくえました。ちょっとした妖力の使い方、バレてないといいけど…。

わたあめの誘惑

夜8時、ついにわたあめの屋台を発見。あの柔らかな質感、ピンクの色合い、なんとも魅力的です。つい買ってしまいましたが、食べるとバレてしまうので、ただ眺めているだけ。隣にいた女の子が不思議そうな顔で私を見ています。「食べないの？」と聞かれて、思わず「ダイエット中なんだ」と答えてしまいました。女の子は「じゃあ、私が食べてあげる！」と言って、わたあめを受け取っていきました。複雑な気分ですが、彼女の笑顔を見ていると、なんだか幸せな気分になりました。

家に帰る頃には、お祭りの興奮で体がぷにぷにに膨らんでいます。でも、今日は良い思い出ができました。人間の世界も、たまにはいいものですね。

明日からまた現代社会での奮闘が始まります。今夜はお祭りの夢を見られそうです。おやすみなさい。