2024年10月10日(木):季節の変わり目ともちもち妖怪の体調不良
朝、目覚めた瞬間から何かがおかしいと感じました。体がいつもより重く、頭がぼんやりしています。窓の外を見ると、秋の空が広がっていますが、昨日までの残暑が嘘のように涼しくなっています。ああ、季節の変わり目だ。私たちもちもち妖怪にとって、この時期は本当に厄介なのです。
朝の悪戦苦闘
起き上がろうとしましたが、体が思うように動きません。普段はぷにぷにと弾力のある体が、今日はだらりとベッドにへばりついています。「もしかして、餅が腐ったのかな」と一瞬不安になりましたが、そんなはずはありません。私たちは腐りませんから。
やっとの思いで体を起こし、鏡を見ると、いつもよりしわくちゃな顔が映っています。角までもしょんぼりと下がっています。「これは大変だ」と思いつつ、何とか身支度を整えます。
通勤電車での冷や汗
いつもの通勤電車に乗り込みました。が、今日は様子が違います。車内は人であふれかえっています。そうか、みんな体調を崩しているんですね。くしゃみや咳が飛び交う中、私は必死に体を固めようとしています。もし、くしゃみで飛ばされでもしたら...考えただけでゾッとします。
電車が揺れるたびに、体がぐにゃぐにゃと揺れます。隣の人が不思議そうな顔で私を見ています。「気のせいだよ」と言いたいところですが、もちろん言えません。ただ黙って立っているだけです。
オフィスでの奮闘
なんとか会社に到着しました。デスクに座ろうとしたその時、突然くしゃみが。「はっくしょい!」と同時に、体が大きく揺れます。慌てて周りを見回しますが、幸い誰も気づいていないようです。ほっと胸をなでおろします。
今日の仕事はデータ入力。普段なら簡単にこなせる作業も、今日は指が思うように動きません。キーボードに触れるたびに、指がべたっと張り付いてしまいます。「あれ?また'Q'が連打されてる」何度も何度も打ち直す羽目に。昼までにやっと半分程度しか進みません。
お昼休みの憂鬱
お昼休みになりました。同僚たちは「今日は寒いね」「急に涼しくなったから体調崩しちゃった」と話しています。私も加わりたいところですが、ここは黙って聞いているしかありません。
お弁当を開けると、大好きなところてんと緑茶が。これだけは食べられるんです。でも今日は胃の調子も悪く、なかなか進みません。ふと、隣の席の人がくしゃみをします。思わず「お大事に」と言いかけて、慌てて口を押さえました。危ない、危ない。
午後の混乱
午後になっても体調は良くなりません。むしろ悪化している気がします。体がどんどん柔らかくなっていく感覚。椅子に座っているのに、どんどん下に沈んでいきます。「もしかして、床まで沈んじゃうんじゃ...」と焦ります。
必死に体を引き上げようとしますが、力が入りません。そんな時、上司が近づいてきました。「調子はどうだ?顔色が悪いぞ」と声をかけられます。「大丈夫です」と答えましたが、声も出ません。上司は不思議そうな顔をして去っていきました。
帰宅後の安堵と反省
やっとの思いで仕事を終え、家に帰ってきました。玄関を開けた瞬間、ほっとして体の力が抜けます。そして、ぺたっと床に広がってしまいました。「ああ、やっと楽になれる」
天井を見上げながら、今日一日を振り返ります。季節の変わり目は本当に大変です。でも、人間たちも同じように苦労しているんだなと気づきました。みんな頑張っているんです。
少し体が落ち着いてきたので、立ち上がってキッチンに向かいます。今夜は特別に、お餅を食べることにしました。普段は控えめにしていますが、今日くらいは良いでしょう。お餅を口に運ぶと、体に力が戻ってくるのを感じます。
明日からはまた、元気なもちもち妖怪として頑張ろう。そう決意して、早めに布団に入りました。窓の外では、秋の風が静かに吹いています。