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【映画好きOL】原題より邦題がイケてる作品5選【映画好き女子】
こんばんは。もち湖です。
プロフにも書いていますが、私は映画が好きです。
特に洋画(とアニメ作品)が好きです。
邦画はあまり観ません。
当たり前のことかもしれませんが、海外の作品が日本で上映される際、もしくは発売・配信される際は日本語のタイトルが付きます。
原題そのままのものもあれば、日本人向けに付けられたものもあります。
ディズニー作品なんかは代表的で、
「塔の上のラプンツェル」は原題「Tangled」(訳:もつれる、絡まる)、
「アナと雪の女王」は原題「Frozen」(訳:凍った)なので、かなり印象が変わりますね。
逆に日本の映画作品のタイトルが、
直訳でなく海外向けになっているものもあります。
ジブリは特に有名です。
ちなみに「千と千尋の神隠し」は「Spirited Away」です。
なんのこっちゃですが、「神隠し」という意味だそう。
「魔女の宅急便」は「Kiki’s Delivery Service」。
「キキの宅配サービス」?「キキの出前」?
なんだろう…、この、急なビジネス感…。
「平成狸合戦ぽんぽこ」の「Pom Poko」や、
「おもひでぽろぽろ」の「Only Yesterday」など、
シンプルなものもあれば作品の意図を汲んだタイトルもあって、これはこれで良いと思います。
話は戻りますが、洋画の日本版タイトルの中には、(あくまで日本人の感覚的に)「お、原題よりイケてるじゃん!」と思うものがあります。
今回はそんな映画を5本紹介したいと思います。
①『天使にラブ・ソングを…』:原題『Sister Act』
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これは有名ですよね!原題からは想像できない邦題…。
いや邦題からは想像できない原題です。
「修道女を演じる(演じて)」的なタイトルから、この邦題を導き出すセンス。この名付けについてのエピソードは見つからなかったのですが、思いつきにしても熟考の結果にしても、すごくイケてると思います。
だってもし自分がこの作品にタイトルつけるとしても、「天使」と「ラブソング」のワードはそうそう出ないと思うんです。
そもそもシスターが使えているのは天使じゃなくて神なのでは?
出たとしても「神」「神様」「マリア様」あたりだと思います。
このタイトルが「マリアにラブ・ソングを」でも「神様にラブ・ソングを」でも、今のタイトルは越えられません。
「天使」という清らかでキュートで、一般的にちょっと幼かったり無垢なイメージのある存在に、甘美で妖艶で甘酸っぱく、時にはセクシーな「ラブ・ソング」という単語を持ってくる素晴らしさ。
このちょっとチグハグな感じが、日本人の遊び心とセンスだと感じます。
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②『あの頃、ペニーレインと』:原題『Almost Famous』
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原題直訳だと「ほとんど有名(な)」となります。
才能に溢れた少年ウィリアムと、可愛くて coolな少女ペニー・レイン。
二人を取り巻く音楽と、憧れに似た恋心。
一言では説明できない、熱いパッションが込められた青春ストーリーの、胸がざわつくようなノスタルジー感を上手く表現している邦題だと思います。
「あの頃」というセピア色が似合う単語が、ひりつくような恋と青春を映し出している。
映画を観たことのない人でも、「ペニー・レイン」が特別な存在であったことが分かります。そしてそれが過去であることも。
その甘酸っぱい感覚を、タイトルから感じ取れる素晴らしい邦題です。
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③『ジョーブラックをよろしく』:原題『Meet Joe Black』
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原題の直訳は「ジョー・ブラックと会っていただきたい」「ジョー・ブラックを紹介したい」だそうです。
それを日本風に、「よろしく」と訳したんですね。
私は日本語が好きなので、この邦題もとても好きです。
直訳よりも多くの意味が含まれているな〜と感じます。
「よろしく」って、シンプルで複雑で、
いろんな感情を込めることができる言葉ですよね。
意味合いとしては「彼をよろしく頼む」なのでしょうが、
この「よろしく」には奥深いものを勝手に感じています。
「ご贔屓に」という意味もあれば、「この先ずっと、そばにいてやってくれ」という意味もあるし、「いざという時に支えてください」でもあるし、「パートナーとして上手くやっていこう」という意味もある。
時には「宿敵として向かい合おう」も。
友好も愛好も、ライバル心やビジネスライクな関係をも繋ぐ言葉です。
これが「ジョー・ブラックに会ってください」とか「彼が(は)ジョー・ブラック」だとタイトルから感じる雰囲気がまた変わってきますよね。
この映画の内容を加味すると、「よろしく」という表現が一番似つかわしいと思います。日本語の素晴らしさを感じるタイトルです。
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④『それでも夜は明ける』:原題『12 YEARS A SLAVE』
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原題を直訳すると、「12年間、奴隷」だそうです。
かなり重たいですね…。
でも見方によっては、「12年間、奴隷」「…その後は、」という続きの文面があるように感じるので、原題にも希望のカケラが示されているようです。
奴隷という理不尽なテーマだからこそ、この邦題には心惹かれます。
「それでも」という言葉の重み。
「それでも」という文句には、必ず反対の状況がある。
つまり、「夜は明ける」を希望的なワードとすると、
ここでの「それでも」は、現在の状況が良く無い。さらに言えば絶望すら感じる状況を示唆しています。
今目の前の絶望的状況。「でも。」「それでも。」
どんな過酷な状況にいようとも。「夜は明ける」。
光はどんな時でも希望の象徴です。
そんな光がさす朝も、希望を示していると思います。
暗い夜という時を越えて、夜が明けて、朝が来る。
明るい未来が、きっとある。
「それでも」という接続詞を頭に持ってくることで、その背景を感じさせる趣深いタイトルだと思います。
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⑤『きみに読む物語』:原題『The Notebook』
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日本の邦題のすごいところは、タイトルから作品の雰囲気が伝わるところです。原題のThe Notebookからは伝わらないたくさんのイメージが、「きみに読む物語」には詰まっています。
まず「きみ」という表現で、恐らく男性から親しい女性へ向けたものだということがわかります。(男の子を「きみ」と呼ぶタイプの、(創作にしか出てこない)女の子もいますが…。)
もしくは親から子に向けた文面とも読み取れます。
そして「読む物語」で、この二人が、少なくとも物語を読んでいる人にとって「きみ」が、かけがえのない存在だったのではないか?ということが読み取れます。
浅い関係の人間に、「物語を読む(読み聞かせる)」ことってあまり無いですよね。
きっと大切な人に向けたメッセージなんだろう、ということがタイトルから読み取ることができる。それが優れた放題の素晴らしいところだと思っています。
はい、そんな感じで私が「原題より邦題の方がイケてるじゃん!」と感じた映画作品を5選紹介しました!
異論は…、うーん…。…認めません!笑
感じ方は人それぞれということで、よろしくです。
もし、この作品の邦題も良いよ!というのがあればぜひ教えて欲しいです。
私は日本語が好きなので、日本人が日本語を巧みに操り、作品の印象を上手いこと伝えている作品は、内容の良し悪しは別として『なんとなく心に残るな』、と考えています。
本もそうですが、どんな作品も「なんとなく心に残る」ってすごい強みです。
タイトルやキャッチコピーの偉大さはここにあります。
これからも「イケてるじゃん!」と感じた作品があれば心に留め、そして発信していきたいと思います。
長々お付き合いいただきありがとうございました!
それでは、また!
もち湖ねる