なぜ社内の会議は時間内に終わらないのか?
はじめに
こんにちは。
株式会社エイチームコマーステックの望月と申します。
名古屋に本社がある株式会社エイチームの100%子会社として2年前に設立された、とても若い会社で経営デビューし、代表を務めています。
そんな経営者として未熟な私が、日々成長するために様々なインプットや思考を繰り返す中で、気づいたことや分かったことなどを発信するnoteを毎月書いています。
どんな記事か
この記事は、コミュニケーションをより効果的なものにすることを目的として、特に会議の取り組み方について書いたものです。
もしあなたが、会議に何かしらの課題感を持っているのであれば、もしかしたらこの記事がお役に立てるかもしれません。
先に結論
コミュニケーションには負債になるものと資産になるものがあり、その違いは設計にあると私は考えています。
なお、ここでいう負債は「その後に追加の対応コストが必要になるマイナスの要素」を、資産は「その後の対応コストを省略したり効果を高めるプラスの要素」を指しています。
会計上の意味で使用していないため、読んでいただく際はご注意ください。
なお、コミュニケーションとい言葉は幅が広すぎるため、この記事では会議について扱っていますが、本質は同じだと考えていることも補足しておきます。
きっかけ
毎日社内外で多くの会議が予定されており、私も参加しています。
もともと、密度を濃くしたいという狙いから、エイチームコマーステックの会議にはある程度のフォーマットが定められており、毎回それに沿って進めています。
一方、それ以外の会議では私達と同じようなフォーマットがなかったり、ルールが決まっていないものも多くあり、両者の効果や効率に違いがあるという感覚は持っていました。
そのなんとなくの効果・効率の違いを言語化すれば、会議での再現性だけでなく、会議以外への汎用性が高まり、より効果的なコミュニケーションをとれるのではないかと思い、整理してみました。
効果が高い会議
まずはじめに、私が効果が高いと感じる会議の特徴を箇条書きにしてみます。
ゴールが決まっていて、事前に資料が展開されている
結論が明確に出ていて、TODOが決まっている
参加者に過不足がなく、その場でやり取りが完結できる
議事録が残っており、情報の同期が容易にできる
事実を中心に扱っていて、議論や決裁の合理性が高い
進行管理や時間管理がなされていて、時間内に成果が出せる
このような会議に参加していると、問題発見から解決までが非常にスムーズで、仕事にスピードが出ます。
また、後戻りすることがないため、常に仕事が前進し続けるという効果もあります。
効果が薄い会議
では逆に、私が効果が薄いと感じてしまう会議の特徴をあげてみます。
なんの会議か参加するまでわからず、悪い意味でサプライズがある
熟考せずその場の思いつきで意見を出す、議論を進める
参加者が多すぎて、議題に対しての興味に温度差がある
参加者が絞られすぎて、開催後に同じ内容を共有する必要がある
結論が曖昧で、動き出す際に関係者の認識が揃わない
議事録が残っておらず、共有や遡っての確認ができない
解釈が先行しており、内容に対する納得度が低い
ゴールを見失い、時間や回数が膨らみ続けてしまう
このような会議に参加すると、進みが遅いだけでなく、誤解が生じて修正したり、意図や背景の確認・必要な情報の共有など、会議をやる前よりも仕事が増えてしまうという経験を実際にしたことがあります。
また、こういった会議に参加していると、自分自身のスケジュールに会議が増殖していき、より一層仕事が進まなくなってしまいます。
なぜ設計なのか?
人間には得意・不得意があります。
例えば、しっかりと考えて準備した意見が、いきなりお題を出されて瞬発的に発した意見より劣ることは考えにくいと言えます。
(考えすぎたことで角がとれてつまらない意見になる、などの例外はあります)
また、人間は忘れてしまう生き物なので、その場で見聞きしたことを正確に記憶し・共有することはできません。
こういった特性を考えれば、会議の設計は効果を高めるために必要なことだとわかっていただけると思います。
不得意なことをやらなければ、効果が生まれやすくなり、コミュニケーションが資産になります。
逆に、忙しさなどを理由にこれらの設計を怠ると、人間にとって不得意なことを無理矢理やることになり、効果が下がり、コミュニケーションも負債になってしまいます。
最後に
私たちエイチームコマーステックでは、コミュニケーションの質を上げるために、会議をはじめとする様々な設計を3年半試行錯誤し続けてきました。
これだけ偉そうなことを言ってきた裏付けがたったの3年半です。
この期間の短さから、難易度の高い取り組みではないことを理解していただけると思います。
コツはたったの2つだけ、「やると決めること」と「決めたことを続けること」です。
詳細については、また別の機会にご紹介したいと思います。
長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。