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日本語能力試験N3 言語知識(文字・語彙)

日本語能力試験N3の文字・語彙の問題を見て、気が付いたことを以下に記していきます。
問題例集、問題集を参考にしています。

箇条書きのため、分かりにくいところがあるかもしれませんが、ご了承ください。🙇

問題1〜問題5まで『新しい「日本語能力試験」問題例集』から例題を取り、どんな問題なのか示しました。

問題1 漢字読み(8問)

山本さんはクラスの代表に選ばれた。
1 たいひょう 2 だいひょ 3 だいひょう 4 たいひょ

『新しい「日本語能力試験」問題例集』N3

【わかったこと】
・選択肢:長音のあるなし
例)だいひょう・だいひょ
・選択肢:濁音のあるなし 
例)だいひょう・たいひょう
・選択肢:拗音とそうではない場合 
例)だいひょう・だいひよう
・選択肢に似ている語彙、関係が近い語彙を挙げている。
例)答え:岩 → 選択肢:かい、すな、どろ、いわ
・選択肢は大きく2つに分けて提示し、それぞれにわずかな違いがある。
清音・濁音の違い等。 
例)預けて→あずけて、あすけて、とどけて、ととけて
・選択肢には本文の意味が通じそうなものが使われていることが多い。

問題2 表記(6問)

困っているときに、先生にたすけていただきました。
1 助けて 2 守けて 3 支けて 4 協けて

『新しい「日本語能力試験」問題例集』N3

【わかったこと】
・選択肢に似ている漢字を使っている。
形が似ているもの、意味が似ているもの。
例)低く→底く、冷く、令く
・漢字の組み合わせで選択肢を作成している。
例)答え:観察 → 選択肢:観察、観祭、機察、機祭 
*「観・機」、「察・祭」の組み合わせ
・部首の違いを問うている。
例)複VS復、推VS雑

問題3 文脈規定(11問)

(  )寝たので、気持ちがいい。
1 すっかり 2 ぐっすり 3 はっきり 4 ぴったり

『新しい「日本語能力試験」問題例集』N3

【わかったこと】
・副詞に擬音語擬態語もある。
・選択肢に意味の近い言葉を並べている。
例)配達→報告・送信・訪問
(物や情報の移動に関する言葉を選択肢に使っている)
・選択肢に関連する言葉を並べている。
例)あくび→くしゃみ、せき、しゃっくり
・外来語を問うている。
・文の中に答えのヒントがある 
例)「ここのパソコンは誰でも使えますが、コピーは・・・」
「・・・」には「誰でも使えます」の反対の言葉が入ると推測できる。
・「~的」も問うている。
例)自動的、具体的、積極的など。
・文型の漢字も問うている。
例)~と比較して

問題4 言い換え類義(5問)

次々に新しいゲームが作られる。
1 だんだん 2 これから 3 いつでも 4 どんどん

『新しい「日本語能力試験」問題例集』N3

【わかったこと】
・いろいろな品詞が出題されている。
 *いろいろな品詞→名詞、動詞、い形容詞、な形容詞、副詞、連体詞
・外来語もある。
・文が短いため、文意からの推測が難しい。というかほぼ不可能。

問題5 用法(5問)

今ごろ
1 それでは、今ごろテストを始めます。
今ごろ東京では桜が咲いているでしょう。
今ごろ現金で支払うことが少なくなった。
今ごろ雨が降りそうな天気だ。

『新しい「日本語能力試験」問題例集』N3

【わかったこと】
・意味的に使えるのではないかと思える文脈である。
・いろいろな品詞(名詞、動詞、な形容詞、副詞)を使っている。
・副詞は擬態語もある。

まとめ

上のことから、授業の中でどのようなことに気を付けたらいいか、簡単に記します。

漢字について

①漢字の読みに正確さが必要。特に長音や濁音。
②漢字の「つくり」に注意を向けさせる。
③教科書の本文に出てくる漢字すべてにフリガナを付ける練習をする。
④教科書の本文をすべてひらがな・カタカナにして、必要なところに漢字を付ける練習をする。
⑤LINEやMessengerなどで連絡するときも積極的に漢字を使ってもらう。

語彙について

①授業の中では、関連する語彙も教える。
②近い意味の語彙、同じようなグループの語彙の違いを教える。
③文法(文型)を教える時は漢字も一緒に提示する。
例)「~に従って」「~通りに」
④授業の中で言葉の言い換えの練習をする。
例)楽な→簡単な、回収する→集める等
⑤コロケーションで教える。
例)身につける
→ a.アクセサリーを身につける
 b.知識を身につける


私が試験問題からわかったことは上のような内容です。
もっと深掘りできるのでは?他の視点からの分析方法もあるのでは?など様々な感想をお持ちになった方もいるかもしれません。
ぜひご意見をうかがいたいです。よろしくお願いいたします。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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