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日本語能力試験N3 言語知識(文法)
日本語能力試験N3の文法の問題を見て、気が付いたことを以下に記していきます。
問題例集、問題集を参考にしています。
箇条書きのため、分かりにくいところがあるかもしれませんが、ご了承ください。🙇
問題1〜問題3まで『新しい「日本語能力試験」問題例集』から例題を取り、どんな問題なのか示しました。
問題1 文の文法1(文法形式の判断)(13問)
父が短気なの( )、母の方は気が長い。
1 において 2 に対して 3 について 4 によって
【わかったこと】
・助詞の問題は、1~3問
①文型の一部が使われる場合
例)今年の夏は去年ほど暑くない。
②からの、への、での
③を/も等+動詞
・疑問詞+助詞
例)お茶か何か、何時間も、誰にも
・助詞+助詞、助詞+文型
例)~だけなら、~だけでも、~となら
・副詞の問題は、1問
・文型だけを選ぶ問題は、1~2問
*文型だけを覚えればいいわけではない。
・敬語の問題は、1問
・試験に出そうなN4の内容は以下の通り
使役、受身、命令、禁止、~てある、~ておく、まだ~ている、
~てもらう、~てくれる、~ていく、~てくる、形容詞の副詞的用法
*復習が大切。N4の文型を組み合わせることで難易度を上げています。
・自他動詞の区別を問う問題は、あまり多くないです。
・縮約形も必ずチェック。
例)しなければならない→しなきゃならない
・文脈を理解し、それに合った文型を選ぶ必要があります。
*単語の意味が理解できているかどうかが鍵です。
問題2 文の文法2(文の組み立て)(5問)
先週 _ _ ★ _ から、行ってみませんか。
1 ばかりの 2 レストランが 3 オープンした 4 ある
【わかったこと】
・文型が使われている場合が多いです。
文型をバラバラにしている場合もあります。
*文型の知識が必要です。
・助詞の働きが理解できているかどうかが鍵です。
例)「が」、『連体修飾内の「が」➡「の」』、「も」、「に」、「で」、「まで」、「疑問詞+か」、「疑問詞+も」、「しか」
・接続詞の理解も必要です。
・呼応の副詞もわかっているでしょうか。
例)「なかなか~ない」
・連体修飾節に注意が必要です。
時に長く複雑になっています。
節の中が複文になっているものもあります。
・「こんなに+形容詞+名詞」の順番を理解しているかどうか。
・文が長いです(文の構造の理解)
➡複雑な構造の文が理解できているでしょうか。
「接続助詞」「接続詞」「副詞」「連体修飾」
➡文を複雑にしているものは以下です。
接続助詞「ので」「から」など、連体修飾。
「もし~たら」「~ても」「ながら」。
問題3 文章の文法(5問)
富士山の思い出
ヒエン
今年の夏休みに、初めて富士山に登りました。富士山は日本でいちばん高い山で3776メートルもあります。(中略)
突然、目の前に広がる雲の間から朝日が__。今まで見た中でいちばん美しい朝日でした。(後略)
1 現れたのです 2 現れるはずです
3 現れたのでしょう 4 現れるはずでした
【わかったこと】
・問題は全部で5問です。
そのうち、助詞1問、接続詞1問、指示詞関係1問、文型2問
・覚えておくべき接続詞等は以下です。
例えば、一方で、ところが、そこで、それに、一方、つまり、ところが、
つまり、すると、結局、そのうえ、特に、それでも、また
*他にもまだあると思いますが、一例として挙げています。
・文型の問題は、助詞が鍵になる問題が多い印象です。
・文章は難しくないです。設定が「留学生の作文」など。
ですから、文の前後関係から答えは推測可能です。
・文型の問題は受身、使役が理解できていると解けるものがあります。
主語が誰かわかれば難しくないはずです。
まとめ
①文型を覚えたら、長めの文でも練習したほうがいいと思います。
単文から複文そして複数の文へ。
接続詞や指示詞を使用したものを提示するなど。
②敬語の問題が出るので、復習・練習が必要です。
③N4の復習がとても大事だと思います。
上に挙げたものをご参照ください。
④助詞についても意味をきちんと理解する必要があります。
⑤副詞についても同様です。
⑥接続詞についても基本的なものの使い方を授業の中で扱うことが大切だと思います。
注)上で私が(例)として挙げているものは、試験に必ず出るものではありません。経験から選んでいます。
最近言われるようになりましたが、日本語能力試験の文法は文型を丸暗記するだけでは対応できません。
特にN4レベルの内容がしっかり理解できていないと、N3の文型をいくら覚えても得点にはつながらないと思います。
長い文、複雑な文が出題されているので、教える側の工夫が必要な分野だと思います。
対策の一つとして、学習者には多くの文章に触れる機会を与え、たくさんの文章を積極的に読んでもらう必要があると思います。
NHKの『NEWS WEB EASY』などはどうでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。