フリスコとバスマット
私は視力が悪い。
コンタクトレンズがないと視界がぼやけて、外を歩くことはできない。
ある晩、お風呂あがりにストレッチをしていると、何やら白い大きめの物体がさっとバスルーム前を横切った。
夫が隣で爆笑していた。
フリスコの爪に白いバスマットがひっかかり、パニックのフリスコがマットと一緒に走っていたようだ。
救出に向かうと、すでに落ち着きを取り戻し、何もなかったかのような顔をしていた。
翌日、バスマットを爪がひっかからない素材のものに買い替えた。
今でもバスマットを洗濯する度に、夫はこの時のことを思い出し今日も笑っていた。