5分で読める登販対策その9〜2章副作用〜

こんにちは。登販のテキストはいまだ捜索中のもち犬です(・∀・)
SJSとTEN、2章の範囲だったのに前回うっかり予告してしまったのでこのまま書きます。

今回は重篤な副作用の中からSJS、TENついてです。
出題では名称と症状くらいしか出ませんが、下の方にちょっと詳しく補足説明をいれます。

先に、重篤な副作用を起こした場合でも「用量・用法を守って適正に使用した場合」ではないと医薬品副作用被害救済制度の対象にはなりません。
例えば親が15歳未満の子どもに「微熱に咳、自分と全く同じ風邪の症状かぁ…じゃあ自分が飲んでいる総合風邪薬を半分の量でいいかな」と飲ませたとします。

この15歳未満は「服用してはいけない」とされている総合風邪薬を半量なら……と飲んだケース。
適正使用ではないので重篤な副作用が出ようが制度の対象外です。
以下の副作用はとても珍しいものになりますが、市販薬も含めてどの薬で起きるかがまだ分かっていません。
副作用のリスクを減らすためにも、薬の適正な使用をお願いします。

SJS(スティーブンス・ジョンソン症候群)・皮膚粘膜眼症候群

スティーブンス・ジョンソン症候群(略称SJS)、皮膚粘膜眼症候群とも言われる病気。
薬剤による副作用としても発症する可能性がある。
高熱とともに口唇、口腔、眼結膜、外陰部に高度の発赤、びらん(ただれたような感じ)、出血などの粘膜に症状が出る。
発症初期は熱、喉の痛み、目の充血など風邪に似た症状なので注意が必要。
なぜ発症するのかの詳細はまだ不明。

中毒性表皮壊死(Toxic epidermal necrolysis)・ライエル症候群

略称はアルファベットの頭文字をとってTEN。
症状としては先述のSJSと同じようなものだが、より重篤な進展型がTEN。
先述の症状に加えてさらに全身の皮膚に紅斑、水疱、びらんができる重篤な全身性疾患。
目の症状が悪化すると失明の可能性もある。
SJS、TENを薬剤での発症の場合には、原因となる薬剤を服用して数日から2週間以内に発症することが多い。
あくまでも目安のため2週間を超えてから発症する場合もあるので注意が必要。
1ヶ月後に発症したケースもある。

以下、補足。
SJSはスティーブンスさんとジョンソンさん。
TENはライエルさんというお医者さんの名前ですね。

SJSですが、市販の総合風邪薬で起こしたケースも実在します。
風邪かな?と思って服用。
まぁ、もちろん風邪をひいた自覚はあるので熱や喉の痛みが悪化しても気にならないですよね。

目の充血にしてもアデノウイルスや結膜炎など、身近な症状なので熱があればなおのこと「あぁ、家族からアデノウイルスがうつった?」くらいの感覚でもおかしくはありません。

中々風邪が治らないうえに、高熱に目の充血、皮膚の症状も出始めやっと「これはおかしい」と異変を感じて病院を受診。
その後、診断がついた…と言った具合です。

文字だけでは分かりにくいところではあるのですが、この皮膚と粘膜の症状。
火傷したら水ぶくれができるじゃないですか。まぁ、TENだと水ぶくれもできますが…。

水ぶくれを起こしたときと同じように、1番上の皮膚がめくれます。
それか擦り傷ができたときの薄皮1枚なくなった状態。
血がにじんで皮膚の表面にうっすらと、透明の液体が浮かんでいるあの状態。

TENだとこの皮膚の状態が全身の10%以上(日本での診断基準)です。
子供の頃に転んでひざに擦り傷ができた日に、お風呂で「しみるー!ぁ゙あー!!」などと悶絶した記憶はないでしょうか…。
あれが全身の10%、もしくはもっと広範囲。

皮膚粘膜眼症候群なので、鼻や口の中にも症状は出ますし…排泄の際も肛門付近などは粘膜ですよね。
皮膚、粘膜が壊死、融解することで脱水症状に感染症、敗血症などを起こしやすい非常に危険な状態です。

SJSやTENでは、目の症状への対処が遅れたり全身状態から優先すべき順位次第では失明に至ることもあります。
治っても、視力の低下やドライアイが後遺症となることもあります。

TENの致死率はおよそ20%です。
高齢者や元々の疾患によってはもっと致死率は高くなります。

このような副作用もあるので、市販薬を買ったときは箱や「添付文書」は飲み終わってしばらくは捨てずに取っておいてくださいね。
添付文書にはどんな副作用が起きるかも載っていますし、こんなときは受診してくださいって書いてありますからね。
あと残っていれば薬の現物も持参した方がいいです。

薬を飲んだあとに皮膚に異常を感じたら…ときるだけ早く受診しましょう。
もち犬は薬の服用後に蕁麻疹を起こしたときにそこまできつくもなかったし「まぁ、蕁麻疹だしな」と甘くみていた。
広範囲の蕁麻疹の危険性も認識していなかった。(発症部位は顔面、首、肩〜手首、胸部、背中、腹部、臀部、太腿)

結果、アナフィラキシーショックで倒れて搬送されましたのでね(・∀・)
人間、さっきまで立ってフツーに話していたのが、ものの数分で目が回って立てないし異様な寒気に発汗、胸と息の苦しさと眠気でちょっと油断すると気絶します(´∀`)←血圧も低下していた
このように副作用での皮膚の異常は、アナフィラキシーやSJSの前兆であることもあるので早めの受診が推奨されます。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?