しぬまえ

これは今心療内科に行くタクシーの中で書いている。
仕事は2日連続で休んだ。
婦人科系の病気のせいにした。
そうすれば生理休暇という形にできるかもしれないと考えたからだ。

私の脳ときたらもうボロボロで、
死ぬことばっかり考えている。
その割に死にそうな人間には
生きるように言っている。
自分も死にたがりの1人でしかないのに。

今年の5月からの二ヶ月間の入院は、それなりに効いた。
だから多分そのあと少し働けたし、まだ生きてるのだと思う。

それでもなんとかやり過ごそうとするにはこの世界は波が大きすぎる。
とにかく何かを摂取することで死にたいという気持ちが私にはあった。
ので、飲んだら死ねるもの、でweb検索をした。
台所用洗剤200mlで死ねるらしい。
飲んだ。
結論、死ねなかった。
素晴らしい水色の粘性の液体は飲んでる途中に何度も吐き気を催させ、期待できた。
しかし喉が強烈に痛くなり、止められない嘔吐とともに
ああ、泡を吹いているなあ
と思うぐらいの量の泡を拭き出しただけだった。
喉は痛かった。お腹も痛かった。
しかし胃洗浄にいたることもなく、意識もはっきりしていた。
期待はずれだ。

それからなんとか仕事に行ったりして日常生活を死にたい気持ちで送っていた。
騙し騙しであったが有効ではあったのかもしれない。
しかし、私を死に駆り立てる元凶 元恋人は、
大阪から遠く離れた福岡まで追ってきた。

向こうが死にたいと言ってきた。
これは驚きだ。
私の死にたいを散々無視してコケにして、自分が死にたくなったら縋りついてくるのか。
それでも、死にたいと言っている人を無碍にすることは不可能だ。
自分がそうされた時バカみたいに傷ついたことを覚えているから。
ズルいな卑怯だなと思いながら
私が、私自身が、福岡へ来るよう言った。

福岡でも私の死にたい気持ちは変わらない。
でも大阪でいる時よりは少しだけマシな気がしていた。
何より自分を追い込んでくる現状、環境から物理的に離れることはだいぶ有効だと思ったのだ。

思った通り彼は回復した。
3泊4日であったが、寝れない寝れないと言っていたのが嘘のように爆睡して轟音いびきをかましていたし、
それなりに食事も摂った。
本屋さんに行ったり、ゲーセンに行ったりして少し楽しそうだった。
休職を申し出るメールを代わりに打ってやればだいぶ肩の荷が折りたようだった。
そんな彼を帰阪させて、自分が死んだ。
彼は私を都合よくうまく利用し、
私は私を消費した。

なんとかほんの少しずつ回復していたHPを使い果たした。
仕事に行けない。
それでこの休みである。
彼は多分私がフルHPを賭して彼を助けたことをわかっていない。
今も。

死にたい気持ちは抱いてしまったら最後だと思う。
それを超す希望なんてものはそうそう都合よく現れない。
私がひどく臆病だから何も為せていないが、
もう少し勇気があれば飛び降りるなり吊るなりできただろうと思う。

なんで生きているのか、は私にも一切わからない。

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