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小旅行(Tateyama)

まだ暗いうちに出発する。旅行でも、仕事であっても、その行為自体が好きです。今回は富山の立山、室堂周辺を散策したことについてです。

その予定が決まったのは三日前のことでした。
「今の立山こんな感じらしいよ」と見せられた写真は、一面の銀世界。わくわくすると同時にわたしは頭を抱えました。普段から登山をするわけではないので、行くのであれば買わなければならないものがそれなりにある気がしたのです。けど、わくわくしてしまった事実からは逃れられず、立山行きを決めてしまいました。

それから仕事帰りにスポーツ店を転々とする日々が始まります。まず最低限必要となる靴と、アウター。あとは防寒対策の諸々。その時点での天気予報は快晴で、気温はおおよそ4℃~10℃くらい。周辺を散策するだけで登山はしないけど、なるべく準備はしておきたい。それでいて、日常使いもできるものが望ましい。連日ショッピングモールを閉店時間ギリギリまで彷徨いました。

さて、準備を整えて当日です。暗いうちに家を出ます。目指すは立山駅。

少しずつ山際が明るくなっていく光景は、ずっと眺めていることはできないけどずっと眺めていたい。ただ、もし仮に1日中その状態が続くとしたらきっとこんな風には思わないのでしょう。

はるか遠くを飛ぶ飛行機。どこへ向かっているんだろう。飛行機雲が焼けています。

立山駅に向かう富山地方鉄道の始発と一瞬並走。ほとんど人は乗っていないように見えました。
途中、コンビニに寄るとすごい勢いでニワトリが鳴いていて「オッハヨ~!!!」と叫んでいるみたいでかわいかったです。

立山駅に到着したのは6時20分頃。きっぷうりばには20人弱ぐらいの方が並んでいました。まだ薄暗い時間帯、山合いの駅に人がたくさんいる光景がとてもすきです。わくわくします。

実は以前、一度だけ立山に登ったことがあります。(一の越までですが)当時と同じような場所できっぷの写真を撮りました。きっぷのバーコードがQRコードに変わっています。

2016年撮影

出発時刻の5分前、開札です。

駅の職員さんたちがてきぱきとみんなをケーブルカーに詰め込んでいきます。立ち止まらずにぱっと撮れるのでこういう時もGRは便利。
ちなみにこの日のカメラはデジタルがNikon D90とGRⅢx、フィルムはPENTAX67です。

ケーブルカーに乗り込んで出発を待ちます。そのたった数分の間にも目に見えて太陽が昇っています。

7分ほどで美女平に着いて、次はバスに乗り換え。

美女平周辺は紅葉が深まっています。

そしてそこから駆け上がるように冬へ。バスに乗って1時間程で標高2,450mまで。

天気予報通り快晴です。

スタッフの方が写真スポットの準備をしていました。控える雷鳥たち。

山へ向かう人々を尊敬の気持ちで遠くから見送ります。生きる力が違う。

下界までのグラデーション。

早々にコンビニで買ったおにぎりを食べます。とてつもなくおいしい。

いたるところにある動物の足跡。

彼が念のため軽アイゼンを準備してくれていました。なくても頑張れるけど、あるととてもいい!という感じ。

気温は低いけど風はほとんどなく、太陽の強い光と照り返しでとてつもなく暑かったです。上着は脱いで、ネックウォーマーなどの防寒具も外しました。

ずっとすきな色がひろがっています。

みくりが池→ミドリガ池→雷鳥荘→みくりが池温泉と進みました。アップダウンはそれなりにあるので、体力不足の現代人にはハード。雷鳥荘あたりまでゆっくり歩いて1時間半ほど。その時点ですでにへとへとです。

左上にちらっと見えるのが雷鳥荘。

いつか泊まると心に決めているみくりが池温泉。ブルーベリーソフトを食べました。

みくりが池をはじめて見た時の衝撃はいつまでも忘れられません。

室堂到着後おおよそ4時間を経過してお昼を迎える頃、随分人が増えてきたので帰ることに。団体観光客で大賑わいのホテル立山のレストランを横目にバスへ向かいました。

復路は一瞬。(寝ているから)

立山駅の駐車場は紅葉と強い日差しが降り注いでいました。停めていた車内は熱々の、11月初旬にしてまさかの夏日です。

すこし遅めのお昼は念願のかれ〜屋伊東さん。クリームコロッケ、おいしい。

以上ですこし急に決まった立山室堂散策旅行記、終わりです。どうしたってわくわくして浮足立ってしまうので写真もふわふわしがちですが、あと3回ほど行けば落ち着く気がします。たぶん。
普通を普通に、特別も普通に、深呼吸するみたいに写真を撮りたい。

出番のなかったネックウォーマー、いつか使う日を迎えたい。

手袋するしいっか!と日焼け止めを省いたら、暑すぎて手袋をつけていられずくっきり指輪焼け。しばらくは自分の指を見るたびにこの小旅行を思い出す気がします。

ご覧いただきありがとうございました。

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