ゲーム開発者も目を背けがち、FGOの強み
覇権ソシャゲとして君臨するFGO。定期的に叩きネタが流行するものの、奈須きのこ以外でどこが良いという話は意外と少ない気がします。これが意外と深刻で、ゲームを作る側ですら「奈須きのこだから何やっても強い」とか「覇権だからシステムが悪くてもプレイするだけ」などと思考放棄的なものすら見られます。
システム面で明確な強みは少なくとも2点あります。どちらもあまり真似されないのが不思議。
①デイリー任務が軽い
実際ログインしたら完了。最速です。どんなにスキップ機能が充実したゲームであろうと、何もやらなくてよいゲームには勝てません。
飲み会でぐだぐだになって帰ってきた日。楽しい旅行で宿泊の夜。徹夜作業したとき。病気でつらいとき。そんな日でも「デイリー消化しなきゃ…」というデザインのゲームが多すぎます。デイリー任務とその報酬は、報酬ではなくサボったプレイヤーへの刑罰です。なぜならゲームデザイン上、日常的にどれくらい入手できるか計算して、アイテムの入手性を設計するからです。
②ガチャの当たり率が異様に高い
FGOのガチャは現在、11連あたり1760円、10連あたりにすると1600円です。そして、最高レア(☆5)のピックアップ率は0.8%となっています。期待値は125連、2万円。
これは相当高い方です。よくある価格帯で「3000円10連、ピックアップ0.5%」だと、200連で6万円ですから。
天井が無いのは批判の対象になります。しかし天井を「○万円回すと期待値が倍になるシステム」と捉えた場合、逆に天井まで回さない人にとっては半減です。これも含めてFGOは「時々数千~1万円くらい回す」スタイルに圧倒的に強いのです。何しろ理論値3倍なので。お気に入りの最高レアサーヴァントを年に2騎くらい陣容に加えてしまいます。どの層に対して良い顔をするかという選択ですね。
また、最高レアの1つ下がハズレではないのも強みです。「本当に欲しいサーヴァント」だけ見ても3倍違うのに、脇でもそれなりに使いどころのある☆4サーヴァントが充実していきます。最高レア以外ゴミなのに欲しいキャラの当たりがFGOの1/3のソシャゲ、無理でしょ…