ノート周りについての考察(アナログ編)
それでも紙の手帳は必要だ
デジタル便利!最高!と思っているが、やっぱり紙の手帳は必要である。
理由は3つあって、
1.書くまでにタイムラグがあるので、即書きたい時には紙とペンの方が早い。
(iPad Proだとロック画面タッチで純正メモが起動するから使えそう)
(音声入力がメジャーになればメモ程度なら iPhone か AppleWatch が使えそう)
2.そこそこに重いので、長時間の手持ちメモには向いていない。
(iPad miniなら重さに耐えられそう)
3.地方都市ではiPadでノートをとる姿は浮く時がある。
(時代が追い付けば使えそう)
ただ、かっこ書きの補足でもあるように、デジタルが追い付きそうなところもある。そうなるとデジタルではできない取り回しの良さを、アナログでしかできない体験で求める。書いたときの質感にこだわり、紙の種類やペンの種類にこだわるだ。できれば思考スピードと同じ速さで紙に乗せていきたい。
左ききの手帳
フォーマットというのは発明品だ。私は左ききであり、この世の手帳は基本的に右きき用である。今年から導入した、「左ききの手帳」はフォーマットを左きき用に作ってあり、左きき特有の「日付が手で隠れる」という問題を解決した。
「日付が手で隠れるってそんなに不便?」と思うなら想像して欲しい。ふとした瞬間に「何日だっけ?」と手を浮かせると、その瞬間に思考が一瞬止まることを。書くことが大好きな人ならば、なるほどと共感してくれるだろう。
日常生活で調子よく作業している途中で、邪魔が入るということはよくある。そんな日常のノイズを、この世が右きき用に最適化されているせいで、いちいち受けやすいのが左きき。ノイズは少ない方が生きやすい。ゆえにこの手帳は革命なのだ。
左ききフォーマットをもっと活かしたい
私は週間フォーマットとメモページの半分の位置に、ボールペンであらかじめ線を引いておき4分割している。こうすると書く範囲が狭まるので、手で乾ききらないペンを、筆記直後にこすらないですむからである。左ききの手帳の紙質は、私の使っている万年筆と相性が良いのであまり手が汚れない。
実際の内容は右から
① 仕事の日報(仕事が休みの日はフリースペース)
②3行日記(1.悪かったこと、2.良かったこと、3.やりたいこと)
③メモ欄(最近は息子ができたことをメモしている)
④ やりたいこと、やることリスト
で運用している。
運用というほど大したことはなく、雑に書き殴っている。なぜならここは私の自由空間であり、記憶のトリガーポイントだからだ。
利便性をそぎ落としたときに残るもの
今の自分にとって、魅せるための手帳は、タブレットとスタイラスペンが一つあれば、雑誌や画像のスクリーンショットが安易に扱える。多種多様な色を使えるデジタルの方が、物が増えない。情報整理のためのノートは、日付やキーワードで検索できるデジタルのほうが利便性が高い。そうなると残るのは、根源的な自分の思ったことを自由に書くということである。
繕う理由がないので、私の3行日記の悪かったことの大半は「息子がイヤイヤして疲れた」。やりたいことの大半はスタバの新作を飲むことだったりする。ここは自分の空間と決めたら、好き勝手書いているうちに夢が叶った。
今年に入って叶ったことは、
・料理を楽にする(ホットクックを購入した)
・Macbookを使う(MacbookAirを購入した)
・情報発信を続ける(noteを2月から始めてコンスタントに投稿している)
・手帳関連で取材を受ける
・家計簿を続ける(MoneyForwardの導入)
実は書かなくても、叶っていたのかもしれない。だけど書かなければ、育児と家事と仕事に忙殺されて、「今日も何もできなかった……」と思っていた。書くことによって、「今日は少しでもこれができた、今日はイヤイヤで疲れたからできなくてもしょうがない、実はこれが叶っていた」と思えることが一番よかった。
紙の手帳は冒険の書だ
一日の終わりに手帳を開く。今にも倒れ込みそうな HP の中、ミミズが這ったような字で一日を振り返る。その日には気づかないが、何日後の自分が、何日前の自分の頑張りに気が付いて、ひそかに MPを回復させた。いつの間にか LevelUP していることに気づく。本当に自分が書きたいことだけを手帳に記せば、それは自分にとっての冒険の書である。
左ききの道具店の小冊子「あいだがら」に載せてもらいました
左ききの道具店が購入者向けに配布する小冊子「あいだがら」の初版に私の手帳を載せてもらいました。使用感のあるリアルな手帳(又の名を映えない手帳)ユーザーとして取り上げていただいて光栄です。
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