一陽来復の娘 15
↑の続きとなります。
※こちらのお話は少し長めのお話しになっています。
ご注意下さい。(2280文字)
お声のした「上」の方を「見」ると、
とある「御方」が、
こちらを、お優しい眼差しで、見ておられ、
その方からの、えも言われぬ、心地の良い「気」が、
こちらに「吹いて」きました。
(…すごいなぁ…あれ、このお方…もしかして…?)
私は、その、法衣のお姿に「見覚え」がありました。
「…え、ど、どういう事ですか…(;´Д`)?
何とも間の抜けたお声掛けをする私(^.^;
実はこの「御方」は、
数ヶ月前、ご相談に見えた方のお話しを伺った時よりご縁が出た方で、
(ご相談中にこういった事が起こる事が時折あります)
真言宗ゆかりの、尊い、御方でした。
「…もしかして、あれから、ずっと…
お助けくださっていたのですか?」
驚きつつ発した私の問いに、その御方は、
楽しげにほほえみながらも、
何も、お答えになられませんでした。
ですが、その、お優しくも、「お強い」眼差しから、
私の気づかぬ所で、私が「整う」ように、
「ご尽力くださっていた事」が、
「伝わって」きました。
普段、私から、自分の「事情」などを尊い御方に
お伝えする事などは、ほとんどないのですが、
(わかられてしまっているとは思いますが(^.^;)
この御方は、
私が、母方の「障り」の影響で、困っていた事も、
いずれ、「それ」を「扱う」ことになるだろう事も、
全てわかられていて、その上で、
「それ」を「扱った」「私」に相応しい「場所」で、
ご自身の縁ある(真言宗とご縁のある)お宮で、
大きな「浄め」の働きが出る「時」に、
私が、こちらに来れるように、
「お心遣い」くださったご様子でした。
(…そんなお暇な御方じゃないはずなのに…
…何て勿体ない…)
突然の事に、とても驚きましたが、
「…このような薄い縁の私の為に、ご尽力下さり…
何と申し上げて良いかわかりませんが…
…この度は、誠に、ありがとうございました。」
私は、御礼を申し上げました。
すると、その御方は、
少し愉快そうなお顔をされて、
にっ、と笑うと、
「…すぐには、わからなんだか…」
と、仰いました。
そして、
「…この度のことは…
…縁ある、数多の神仏達…
そして…
そなたの、父方、母方の先祖達…
そなたと有縁の、数多の者達…
皆の「想い」が、そなたを「此処」に、導いた。
「あの者」(ご相談者様)を通じて、そなたと我が、
縁を持ちえたのも…
「知れ」ば、尽力せざるを得ぬ「形」であったのも…
そのようにして、予め、ある程度、定まったものではあったが…
それだけの、皆の、「広く」「厚き」想いよ…」
(…広く、厚き…想い…)
「…見よ……
…これだけの者が…皆が、数多の者たちが……
そなたを…大切に守り居る……!」
力強く、仰られると、
天空を、かっ、と、指し示されました。
そのお言葉を「聞」き、私も、
ぱっと「目」を、更に「上」に、
「奥」に向けると、
「何もない」はずの天空から、
まるで、夜空にきらめく、数多の星々のように、
たくさん、たくさんの…
そして、
天空そのもののような、
大きな、大きな…
あたたかな…包み込むような…
「眼差し」を「感じ」ました。
(……ああ…)
それは…
こちらのお宮の大神様はもちろんのこと、
ご縁を頂いている、大神様方…仏様方…
そして、父方のご先祖様方、母方のご先祖様方…
今まで、ご縁を頂いた、多くの皆さま方の…
数多の…
あたたかな、慈しむような、
育むような…導くような…
自分達よりも、若く、幼い「命」の、
その歩みを…
いとおしく、大切に思ってくださっている、
「お心」
そのものと、「感じ」ました。
(…これだけ多くの方々が……
大きく、あたたかな「お心」で…
「見守って」いてくださる…)
嗚咽が込み上げてきました。
(いつのときも、こんな風に…)
長いようで、あっという間であったかのような、
今までの道のりの中で、
時に、心が、難しいところに迷い込んでしまったようなことも、恥ずかしながら、ありました。
でも、それでも…そんな時でも…
孤独な時も、辛い時も…
もう、立ち上がれないかも、と、思った時も…
例え、自分が、それに気づけない時も…
決して…「離れる」ことなく…
舗装されていない、でこぼことした道を、
拙い足取りで、ひとつひとつ、確かめるようにして、歩んできた道のりでしたが、
それは、決して孤独なものではなく、
様々なあたたかな方々や、同じ道を歩んだ方々が、
(こうして、見守っていてくれていた……)
その、皆さまの「御心」を思い、
涙があふれて来ました。
(…そして、これは、勿論、私だけのことではなく…)
私は、私達は皆…
このように…
たくさんの方々の、想いに囲まれ、包まれながら、
育まれて、生きてきたのだ、と…
いままでも、そして、これからも…
祝福されながら、
輪廻の螺旋を上昇し行くのが、
私達なのだ…と、
そう、改めて、教えて頂いているような気がしました。
「尊い御方」は、そんな私の様子を、
しばらく黙って「見て」おられましたが、
やがて、
「…ふっふ…」
と、満足そうに微笑まれました。
そして、私に、
「…また、いずれ…」
と、仰られると、
すうっと、濃紺の夜空に溶け込むように飛翔され、
「お帰り」になられました。
後には、まるで何ごともなかったかのような、お宮の風景が広がっています。
…どぉん、どぉん、どぉん…
祭祀が終わる合図の太鼓の音が、「遠く」から聞こえてきました。
続きますm(_ _)m💦 ↓
※ご依頼が予想外にございました為、お待ちの方には、お待たせして誠に申し訳ございませんでした。
お目通しくださる皆さまには、本当にいつも感謝しかございません。ありがとうございますm(_ _)m