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トイドローンのメカニズム!知っておきたいセンサーの話

ドローンやトイドローンと言えども、元を辿ればラジコンです。ただ、一般的にラジコン模型と言うと、「遠隔で動かす」という事に重きが置かれるので、「空飛ぶコンピュータ」、「空の産業革命」と呼ばれるドローンは、従来のラジコンに幾つもの技術を組み込んだ進化型だと言えるでしょう。

ドローンは、GPSや高性能なセンサーを用いる事で、空の上で静止したり、思った方向にスムーズな移動できるなど、驚異的な移動性能を世間に知らしめました。また、カメラ部分に様々なセンサーを取り付ける事で多種多様な仕事を人間に変わってやってくれるのです。

例えば、赤外線センサーを取り付ければ、インフラ整備として、建造物の老朽化した箇所を見つけ出したり、自殺志願者や遭難者の捜索にも役立ちます。また、植物の波長を感知するスペクトルセンサーを取り付ければ、作物の生育状況を知る事が出来るため、農業分野での活躍も期待されているのです。

トイドローンにおける、センサーの役割は、やはり機体を安定させるためのバランス制御装置として使われています。

トイドローンの商品パッケージを見ると、よく「六軸ジャイロセンサー」と書かれているものが多いようです。詳細を説明すると、「角速度センサー3軸+加速度センサー3軸」という事になります。

角速度センサーというのは、モーターの回転速度を検知してくれるセンサーですが、数枚のプロペラの回転速度をコントロールする事で、自由に空中を飛ぶドローンにとっては、不可欠な部品になるのです。

加速度センサーは、機体の傾きなどを感知してくれるものになります。スマホにも採用されており、スマホ本体を縦や横にすると、画面がそれに合わせてくれますが、これを指示しているのが加速度センサーなのです。

この二つのセンサーから得られる情報により、コンピュータがプロペラの回転速度を調整する事で、ドローンはバランス良く空を飛ぶ事が出来ます。「六軸ジャイロセンサー」は、トイドローンではメジャーな仕組みであると言えるのです。

また、一部のトイドローンには、「オプティカルフロー」という技術を使った機体もあります。この仕組みは、地上を映すカメラによって機体のバランス状態を計測し、コンピュータが各モーターの速度を調整するといったものになるのです。「オプティカルフロー」は比較的に風に対して有効な技術であると言われています。

「六軸ジャイロセンサー採用」、「オプティカルフロー採用」と書かれたトイドローンをどちらも所持していますが、残念ながら、どちらも満足いく安定感があるとは言い難かったりします。

個人的意見とすれば、安定性の面では、どうしても、RyzeTechの「Tello」を超えるトイドローンと出会った事がありません。「Tello」は「ビジョンポジショニング」というシステムを採用していますが、基本的にはカメラと気圧センサーによるものであり、従来の技術を上手く組み合わせた事で、驚きの安定感を得る事に成功した機体なのです。

しかし、この「ビジョンポジショニング」にも、実は幾つかの弱点があるわけですが、それはまた次回にしましょう。

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