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【2023年展望】モバイルマーケティングのキーワードとトレンド

2022年という不確実性に満ちた1年には、業界環境が収縮を続け、激しい競争が進み、まるでモバイル市場全体が「バトル・ロワイヤル」に巻き込まれたかのようです。変動と焦燥の中で、モバイル開発者の焦点も絶えず変化し、より大きな拡大市場を求めるようになっています。

モバイルマーケティングの第一線で活躍するMintegralは、新年にあたり、トレンドに現れた変化とチャンスをキーワードとして表現し、2023年のモバイルマーケティングキーワードとトレンドを整理してあげます。

拡大市場:ブルーオーシャンでもレッドオーシャンでも、自分に合った市場の選定が最も重要

ユーザー獲得コストの低さ、トラフィックボーナスの巨大さ、低年齢のユーザー構造、成長著しいモバイルインターネット市場によって、ブラジル、ロシア、アフリカなどの市場は魅力的なものとなっています。これらのブルーオーシャン市場は、2022年には徐々に脇役から主役へと変わり、注目を集めました。一方、米国、日本などのT1市場は、成熟した市場環境、堅実なユーザー層、高いROIとARPUによって、世界中の開発者に評価されています。2023年、開発者はより理性的で明確な判断基準を持つ必要があります。

ターゲット市場の選定や手法の違いは、主にゲームのジャンルや特徴、メーカーの蓄積とかかわってきます。例えば、プレイ方法が簡単で、幅広いユーザーが存在し、ローカライズしやすいカジュアルゲームジャンルでは、通常、世界的にリリースしたうえで、運営データに基づいて優良市場を重点的に開拓し、高精度の運営を進めていきます。一方、プロジェクトを立ち上げたばかりで、バックグラウンドストーリー、キャラクターデザイン、アートスタイルに明確なローカライズ要素を持つミドル/ハードコアゲームの場合、特定市場向けにリリースしていくことが多くなります。

メーカーの市場やチャネルごとの経験や精通の度合いも、優先リリース先の選定に影響を与えます。ゆっくり着実に事業を進める中小メーカーの場合、ユーザー獲得コストが低いT3市場、すなわちインド、インドネシア、ブラジル、ロシアなどのトラフィックボーナスの面で優れた地域での展開を優先します。世界展開の方針をとる開発者の場合、米国をはじめとするT1市場で優先的に展開します。世界的ヒット作品がひしめくこうした市場で、欧米市場の製品への受容度を探るのです。

ブルーオーシャンでもレッドオーシャンでも、トップを狙おうとする開発者は、ターゲット市場について深く理解し、自社製品を特定市場向けにブラッシュアップし、しっかりした土台を築くことで生存を図っていく必要があります。的確な手法をとり、製品が優れていれば、どの市場であっても、潜在力ある製品は最後には頭角を現します。しかし、グローバルな視点を持つチームと協力すれば、より早く、より適切にターゲット市場で目覚ましい実績をあげるチャンスがあります。

ハイブリッド型手法:広範囲から優れたものを集め、拡大の窓口を切り開く

世界市場のトラフィックボーナスが頭打ちになり、既存の市場における競争が熾烈化する中では、開発者は視野を広げ、多方面から優れたものを採用する必要があります。プレイモデル、広告素材、マネタイズ戦略において、複数の手法から強みを集め、新たなチャンスをつかむのです。

プレイモデルでは、ジャンルを越えた要素の融合によって、受け手のセグメントの制約を超え、ゲームのライフサイクルを伸ばす新たなトレンドをつくりだします。一方、カジュアルゲームでは、ミドルコア/ハードコア要素を取り入れたり、著名IPとのコラボによってトラフィック増加を実現したりする動きが出てきています。また、「マッチ3」「放置」といったカジュアル要素もミドルコア/ハードコア、ツール系アプリに次第に現れはじめ、開発者の成長の悩みへの新たな答えとなっています。

例えば、『パズル&サバイバル』はSLGとマッチ3ゲームの要素を融合することで、ハードコアシミュレーションゲームの熱烈なファンをしっかりとつかむとともに、多くのカジュアルなマッチ3ゲームプレイヤーを囲い込むことに成功しており、ユーザー層は融合前のSLG時代から大きく拡大しています。

こうした成功を見て、鼻の効く多くの開発者がジャンルを越えた要素の融合に続々と取り組むようになり、ユーザー層拡大の可能性を模索しています。「ジャンルを越えた融合」という考えは、広告素材にも活かされています。カジュアル素材を用いてユーザー獲得を進めているのは、ミドルコア/ハードコアジャンルだけではありません。Eコマースや各種ブランドなどゲーム以外の事業者も、インタラクティブ性がより高く、それ自体がカジュアルゲーム的属性を持つプレイアブル広告によってユーザー獲得を始めています。

MintegralがAgodaに制作したプレイアブル広告

マネタイズ戦略でも、開発者は単独のマネタイズモデルからハイブリッド型のマネタイズモデルへの転換を進めています。IAAを主要マネタイズモデルとするハイパーカジュアル、カジュアル製品にアプリ内課金を導入する場合であれ、アプリ内課金が中心のミドルコア/ハードコアゲームにIAAを取り入れる場合であれ、ハイブリッド型マネタイズモデルの基本ロジックとしては、各種ユーザーのLTVを十分に引き上げ、収益拡大につなげることが目標となります。これは、今年開発者が提升マネタイズROIを改善するうえでの重要目標ともなります。

高精度運営:ユーザー獲得の難易度上昇、高精度運営がカギに

「高精度運営」はモバイルマーケティングでますますよく使われる言葉でしょう。そのカギは、正確な選択と差別化戦略の策定にあります。

ターゲットユーザーに合わせ、データに基づいて製品コンテンツ、ユーザー獲得戦略、マネタイズモデルをブラッシュアップしたうえで、反復と最適化をよりスピーディーに進めていきます。アプリやゲームのプロジェクトでは、開発者はあらかじめユーザー像を明確にし、SNSなどのチャネルでユーザーの好みを把握し、テストを重ね、データによってゲームクリエイティブの良し悪しを評価します。多くの開発者が当初の構想で満足してしまい、実際にテストしてみて、CPIがどんどん高くなっていることに気づくのです。これは、私たちとユーザーとの間に、認識、習慣、好みの面で差異が存在するためです。開発者にとっての「すばらしいアイデア」が、市場で受け入れられるとは限りません。このため、Mintegralは自社の経験と観察から、次のような提案を行っています。

  • サイクルを管理し、試行錯誤をスピーディーに:高効率の開発サイクルと十分な生産力を確保しつつ、大胆かつスピーディーに試行を行い、最短の時間で最適な道を見つけます。

  • トレンドを確実に押さえ、イノベーションを継続する:人気ゲームや新規ゲームを長期的に研究し、市場への鋭い感受性を磨き、常に大胆なイノベーションに取り組みます。

  • データを信頼し、理性的な意思決定を行う:データ、CPI、翌日リテンション率に基づいて理性的な意思決定を行い、常に損失を最小限に抑えます。

ユーザー獲得プラットフォームの多様化:マルチチャネル展開、質の高いユーザー獲得

以前とは全く異なるユーザー獲得環境、どんどん散漫になるユーザーの注意力によって、開発者は単独のユーザー獲得チャネルから、より多様なチャネルを通じてより質の高いユーザーを獲得する手法への転換を迫られています。

開発者にとって、Google、Facebook、TikTokをはじめとするトップメディアがユーザー獲得の主要チャネルである状況は変わりません。しかし、トッププラットフォームの広告出稿ポリシーが厳格になるにつれ、そのユーザー獲得コストもうなぎのぼりとなっています。また、トラフィック争奪が極度の膠着状態となった世界市場では、トッププラットフォームに全額をつぎ込んでも、熾烈化する市場競争に対応することはできません。こうした環境では、開発者は新たなトラフィックの突破口に着目する必要があります。Mintegralをはじめとする動画チャネルは、長期的なトラフィックを獲得するうえで大きな助けとなります。トップメディアチャネルと比較して、動画チャネルには次のような強みがあります。

  • コストメリット:動画チャネルのトラフィックリソースはトップメディアとほぼ同じであるものの、相対的に分配率は低く、価格面でも高いコストメリットがあります。これは、開発者がより高いトラフィック確保力を持つことも意味します。さらに動画チャネルは第三者アトリビューションにも対応しており、開発者が確信を持って、チャネル能力とトラフィック品質を明確に評価することで、広告宣伝費の無駄を防ぐことができます。

  • 入札が管理されている:動画チャネルは一般に固定CPI入札を採用しており、トップメディアと比較して、開発者はコスト管理と収益予測を行いやすいです。

  • イノベーティブなテンプレート:クリエイティブ素材と広告テンプレートに関しては、動画チャネルの方がテンプレートも多く、広告コンバージョン率を大きく向上させ、ユーザー獲得単価を大幅に削減できます。

動画チャネルの台頭は、業界の権威あるレポートでも早い段階から指摘されています。AppsFlyerの最新の「広告プラットフォームパフォーマンスインデックス」では、Mintegralは全ジャンルのリテンションインデックスでiOS、Androidとも3位にランクインしています。AndroidではGoogle AdsとMetaの二大巨頭に次ぐ順位で、広告出稿力の高さを示しています。

コスト減・効果増:業界への逆風強まり、ROIドリブンがカギに

コロナ禍の続く2021年には、世界中のユーザーにとって、アプリをキャリアとするモバイルインターネットが世界とつながる主な窓口となり、モバイルアプリ市場が急速に成長しました。2022年には、トラフィックボーナスが次第に薄れ、世界のモバイル市場は落ち着きを取り戻し、ユーザーの増加は緩やかになっていきました。「巣ごもり消費」の後退以外にも、IDFA利用制限、景気低迷、ロシア・ウクライナ戦争などの影響で世界のマクロ環境は悪化し、予算を縮小する広告主が増えました。

こうした向かい風の中で、2023年には、いかにして最小のコストで最大の効果をあげ、ROIドリブンによる「コスト削減効果」を実現するかが、世界の開発者にとってもう一つのカギとなっています。SaaSツールの活用が今年のブレークスルーのカギとなるでしょう。例えば、ワード系カジュアルゲームBrainBoomは、MintegralのPlayturboクリエイティブ素材の制作プラットフォームを活用し、「収益拡大」と「コスト削減」を実現しています。Playturboでプレイアブル素材を制作することで、コストの60%を削減し、iOS、Android双方でIVRが50%、eCPMが110%上昇しています。

チャネルが乱立し、競争が熾烈化する中で、他に先んじて市場チャンスをつかむには、製品力を磨くとともに、的確なツールを活用して効率を高めることが必要でしょう。

逆風と熾烈な競争の中、2022年は不安と焦燥に満ちた1年となりました。しかし、新たな1年がやってきました。Mintegralは常に世界の開発者・広告主の信頼できるパートナーとして、国際的な視野によってモバイルマーケティング分野で世界につながるかけ橋となっています。

2023年には、開発者・広告主の皆様とともにより多くのすばらしいアプリ、ゲームなどを世界にお届けし、ユーザーと収益の拡大を効率的、手軽なものとしていければと願っています。今すぐ Mintegral にお問い合わせください!


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