釣果 レコード 2024年11月2日
ユニオンに関しては大雨で店内に足止めを食らったのと、最大25%オフというセールにつられて予定以上に買った。どれも良くて、何枚かは傑作と言っていい内容。自分の嗅覚は信頼に足るなと思った。
特に良かった盤について、以下記録と所感。
Stone Heart - BRICK
ファンクバンド。アルバムカヴァーの写真からいなたくてドープめなサウンドを期待して買った。A面はまさにその通りといえる無骨なファンクが揃っていてA-1のイントロからぶっ飛ばしている。特に4拍目のみスネアが入るA-4 Magic Womanはがっちりしたベースラインとジャジーなフルートがクールな、骨っぽいファンクで素晴らしい。B面は意外にメロディアスで、ラストのバラードは蛇足と感じるものの、B-3 Dancin' Manはとてもキュートなディスコ・ファンク。
Can't Stop the Love - MAZE
洗練、黄金の中庸。ビッグネームながら初めて聴いた。
音楽全体が非常にソフトでスムースできめ細かく、ヴォーカルも中庸なのだが、ニュアンスの繊細さに裏付けられている感じ。コクが深い。
洒落ているのにAORのような軽薄さがなく、いわば取り付く島がないともいえる。こういうのがユースカルチャーからは最も軽視されるのだなと思わされるようなムードで、逆に黒人コミュニティでの支持は非常に厚いと聞く。
全曲染みわたる良さだが、ミッドダンサーのB-1 Too Many Gamesは超キャッチーで今の音楽シーンでも受けそう。
Soft Lights, Sweet Music - Enchantment
Emanuel Johonsonのピカピカに輝く歌声(正統後継者としてはDebarge、ツイストを利かせて結果的に継承したのがPrince)が看板のコーラス・グループ。
ファンクにディスコ、バラッドまでヴァリエーションに富んだ曲が並び、どれも粒ぞろい。ミッド・ダンサーのA-3 I Believe in Youが特に素晴らしいが、EJのファルセットがさく裂するディスコの表題曲B-1等、アルバムを通して多幸感に満ちている。捨て曲なし。こういう音楽を聴くと、今のポップミュージックには所詮オルタナティヴな道しか残されていないのだな、と思ってしまったりする。
Nughty - Chaka Khan
無敵のファンキー・ディーヴァ。めちゃくちゃクオリティが高い。
世代的にはKanyeのあの曲があったし、大好きなPrinceと関係が深く、これまた大好きなRahsaan Pattersonがヴォーカリストとして大きな影響を受けたと知っていたのに、今まで聞くのを後回しにしてきた。正確には別のアルバムをいわゆる「エサ箱」から回収して聴いたりしてみたものの、はっきりいって駄作だった。
しかしこれは素晴らしい。クオリティが高すぎて隙が無いくらいだ。あげればキリがないが、B-2 Too Much Loveは群を抜いてファンキー。
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