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📚読書記録 2025年1月《9冊》
今月の読了は9冊。
購入した本:11冊、借りた本5冊。積ん読は+7冊。正月にブックオフで買い込んだので積読増加の年初め。今年は何冊増えるかな(笑)
毎回月末にその月に読んだ本を記録していたけど、月末日が忙しないので、今回から月初に記録していく形式に変更。なるべく5日以内に書く。
先月読んだ本の感想抜粋
イクサガミ 天/地/人(今村翔吾)
明治初期を舞台にしたバトルロワイアル。歴史小説のような体裁だが、歴史的背景を知らなくても読める。展開のテンポもよく、サクサク読める作品。
正直、歴史物って前提知識が求められることもあって苦手意識があったが、この作品はそういったものがなくても楽しめる。もちろん知識があった方が歴史上の人物の関係なども楽しめる要素になると思うけど、イクサガミの楽しさは全く別のところにある。
話の映像が浮かぶほどに描写が細かく、ビジュアル的にストーリーを追うタイプの自分にとってはすごく読みやすかった。バトルロワイアルものにありがちな登場人物が多い点は覚えるのに難儀するかなと思ったけど、主要キャラはしっかり個性的で、「これ誰だっけ?」となる場面はほぼない。兄弟妹弟子の名前や、主催者側の補助役には名前に共通要素があるという設定もわかりやすさの一つだと思う。
大金をかけたバトルロワイアルが開催されるのだが、その理由もシリーズを通じて徐々に明かされていくし、「天」の展開から想像していた方向とは違う展開になっていく予想の出来なさも良い。「人」の終わりに近づいたところで継承戦に関する意外な話も明かされる。そして、いまだに真のラスボスが誰なのかが読めず。終わりに近づいているけど、どう終わらせるのかがいろいろ予想できるのも楽しい。
敵味方、しっかりと背景が描かれているので、群像劇感も出てくる点は個人的にめちゃくちゃ好み。シリーズを通じて登場人物の成長も感じられるし、退場していくキャラの散り際も印象的。
話のスケールが大きくなっていくが、展開に変な引っ掛かりを覚えるような場面もなく、サクサク進むストーリーはどんどん読み進めたくなる面白さ。「天」の終わり、「地」の終わりの引きは続きが早く読みたくなる良い終わり方で、飽きが来ることなくあっという間に三冊を読了。今年出ると言われている完結編が本当に楽しみ。でも終わってほしくもない。
ペッパーズ・ゴースト(伊坂幸太郎)
他人の未来を見ることができる高校教師が、大事件に巻き込まれつつも、前に進むために理不尽な困難に立ち向かう作品。The エンタメ!
終わり方、結構好きだな。檀先生が考えた説であってほしい。一工夫加えた結末は驚きと優しさのある結末だと思う。
伊坂幸太郎がすごいのは、それ伏線なんだ、という伏線を張ってくること。そういう細かいところをしっかりと、後から回収するところの読み心地が最高。そして、独特なセリフのやり取りをはじめとした伊坂節もあいかわらず。多分伊坂作品でしか接種できない何かがある。
作中作と、現実の関係も斬新。ミステリと言うより、エンタメ。未来の見える能力は万能ではないし、それによって苦しむこともあるけど、それでも生きてて良かったと思える喜びにつなげられれば、きっと幸せな人生なんだろうと思う。
作者がニーチェに触発されて執筆しているからか、「永遠回帰」の話がかなり引用されてるが、哲学っていろんな解釈、捉え方ができて意外と面白そうかもと思った。
25年1月に読んだ本まとめ
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今月読みたい本
本屋大賞2025ノミネート作品が本日発表されたけど、まさかの全作品未読だった。
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とりあえず積読している「成瀬」から読もう。大賞発表が4月9日なのでそれまでに何作品か読もうかな。
以上