仁義なきポテトスナック社会の趨勢
1960年代から抗争を続けてきたポテトスナック社会の勢力分布の現状と、
末尾にはここ数年の膠着状態を揺るがすかもしれない新興勢力についても記す。
カルビー會系
【袋派閥】
日本ポテトスナック社会の代名詞と言っていい圧倒的な最大勢力。
組長・うすしお、若頭・のりしお、幹事長・コンソメの上役たちのほか、のりしおバター、めんたいこ、鯛だし塩など、時代の趨勢にあわせた新規加入者が後を絶たない。
関西だししょうゆ、瀬戸内レモン、九州しょうゆなど地方にも独自の構成員を抱える、実質日本のポテトスナック社会の支配者である。
またより硬派な武闘集団・堅あげポテト、高所得者をシノギの対象としたポテリッチ、若い女性からも資金調達を図るシンポテト、
単独行動的な動きをみせるピザポテトなど、多くの派生団体を抱えている。
【カップ派閥】
じゃがりこ、jagabeeなど、このシマでは他の組を寄せ付けないカルビー會系の独壇場。若年層にもその触手を広げている。
【筒派閥】
ポテトチップクリスプ
カップ派閥とは逆に、プリングルス・ヤマザキ組チップスターが地盤を固める、カルビー會系が唯一苦戦しているシマ。
【カルビー會系その他】
サッポロポテトバーベQ・つぶつぶベジタブル
新勢力が次々に現れるなかで存在感は薄れているが、長らく組に貢献している重鎮。
湖池組
【ポテトチップス】
カルビー會系同様、組長・うすしお、若頭・のりしお、幹事長・コンソメとう組織体系を持つほか、カルビー會にはないガーリックという鉄砲玉も抱えている。
現在の規模はカルビー會系の3分の1だが、日本で初めて結成されたポテトスナック団体という自負を持つ、唯一のカルビー會系の対抗勢力である。
近年、湖池屋プライド、ザ・コイケヤなどより高額なみかじめ料でシノギをする新業態にも手を伸ばしている。
その他
プリングルス(ケロッグ会)・チップスター(ヤマザキ組)
筒型のシマでカルビー會系を抑え込んでいる唯一の勢力。プリングルスは海外マフィアからの流入、チップスターも小麦粉社会というバックボーンを持ち、どちらも豊富な資金源を誇っている。
わさビーフ(山芳会)
フラ(ソシオ興業)
カルビー會系・湖池組がほとんどを占める袋モノポテトチップスのなかで独自の縄張りを確保している。
フラは外資系マフィアに見せかけているが東京千代田に本部を持つ日本の団体である。
なげわ・ポテコ(東ハト会)
ポテロング(森永組)
カルビー會系の息がかからないところで細く・かつ永く生きながらえている独立団体。
そして新勢力
じゃがいもコロコロ(ホリ組)
これまで北海道本部を置き、ポテトスナックではなく一見米菓に見せかけた看板を掲げることでカルビー會系や湖池組との出入りを避けてきた。
既存の組々が抗争を繰り広げてきたスーパーやコンビニをシマとするのではなく、交通系売店や物産展などで急速に勢力を拡大し、一気に全国に進出してきている。
北海道ではすでに開拓おかき(北菓楼)、北の菓子職人(不二一家)などの地域抗争が勃発している。
膠着したポテトスナック社会の風雲児となるのか、これから注視が必要である。
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