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SaaSを導入したが、初回トライアル期間で契約を終了することになった話

こんにちは。石原です!
普段は、事業会社でBtoBマーケティングの責任者をしています。
今回は別の業務領域で、とあるSaaSを導入した時のお話をさせていただきます。反省しかないのですが、ぜひご覧いただけますと幸いです。

とあるSaaSの導入後、すぐ終了させてしまった…

ここでいう「失敗」とはどういう状態かというと、「初回トライアル期間で契約を終了することになった」ということです。

導入までの稟議や設計、運用ルールまで決めて正式に部署内にリリースしたものの、上長だけではなく自身含めて、今の段階での継続はないという判断になりました。

原因は大きく3つと考えています。

<3つの原因>
①「理想を叶えるための条件」がずれていることに気づかなかった
②「サービスでできること」しか見えていなかった
③「自社での実現可能性の把握」が甘かった

決して、そのサービス自体が何か悪かったわけではないです。
(本当に素晴らしいサービスだと思います!!!どのサービスなのか見当がつく方もいらっしゃるかもしれませんが、サービスやその会社の方々は全く悪くないので誤解なきようお願いいたします…)

導入を主導した私自身に問題があったという話を、ご参考までにこちらに残しておければと思います。そして、今後何かしらのサービスの導入を検討されている方や、営業されている方の参考になれば幸いです。


原因① 「理想を叶えるための条件」がずれていることに気づかなかった

弊社を担当いただいた営業マンはすごく優秀な方でした。
課題やあるべき姿の提示もしてくださり、今後の活用ステップなども明確でした。社内稟議に際してもサポートいただき、さすがだな!と、うちもあの営業スキルは見習わないとね!と、みんなで話していたくらいでした。
なので、私の中では、この時点で「理想の状態」はイメージできていましたし社内でも合意できていました

過去に他のSaaSの導入プロジェクトにも参加していましたが、理想の状態のイメージがついておらず、導入後の定着に苦労したことがあります。(なんやかんやで今はかなり活用が進んできていますが、ほぼ初期設計をやり直したと言っても過言ではなかった…)
そういった経験からも、今の課題は何で、今後どうだったら理想なのかは、「導入前」に、きちんと検討しなければ!という気持ちがありました。
そのため今回も、課題と理想の状態はしっかり把握して導入を進めたつもりでした。

ですが、結果的には、「理想を叶えるための条件」がずれてしまっていました

理想を叶えるための条件がずれている、とは?

例えば、ジムのトレーナーにダイエットのサポートをしてもらう時を例にあげます。(特定のサービスについて開示したくないので、関係ない例ですみません。)

<理想>
5㎏痩せて、憧れのワンピースが着れるようになる
→双方合意◎

<その理想を叶えるための条件>
トレーナー:少し無理をしても、短期的に目標に到達させる(1回着れればOK)
自分:健康的に無理なく、今後も体系をキープできるように痩せたい(ずっと着れるようになりたい)
→ここがずれてる!!!!!


自分「なんでこのトレーナーはこんなに無理させるんだろう。痩せる気はあるけど、こんなんじゃ続かないよ…根本から体質を改善させて、ずっとこのワンピースが着れるようにキープしたいのに…モヤモヤ…」

という風に、理想は合意できていたのですが、「その理想を叶えるための条件」がすり合っていなかったのです。
これは、自社側には条件があったのに、その条件やその背景をきちんとお伝えできていなかった私に責任があると思いますが、結果的にはここが一番の継続できないポイントを生むことになりました。

条件も含めて、理想の状態をもっと詳細まで検討・合意しなければならなかったのです。反省。

原因② 「サービスでできること」しか見えていなかった

原因①にも近いですが、「サービスでできること」ではなく、「自社でやりたいこと」を事前にもっと整理する必要があったなと思います。

確かに目の前の課題は、サービス導入すれば解決できるものでした。
ただ、本質的に「自社でやりたいこと」はもっと先にあったはず。。。
(ダイエットの例の通り、”ただ痩せれば良い”という話ではなかったということです。)

サービス自体が素晴らしく、営業マンも優秀で、時間もない中で、振り返れば、えいやー感も無きにしも非ず、、、反省しかない、、、

「このサービスを使えば、こんなことも、あんなこともできる機能があります!ゆくゆくは、こんな世界観までいけます!」という理想を語って稟議を通しましたが、実際に構築を進めていく中で、「本当にこれでいいんだっけ?(こんな無理して急激に痩せるのがやりたいんだっけ?)」となりました。

一旦、部署内で正式リリースしたものの、このまま続けていくのは正しくないなと感じはじめました。

そして、サービスの利用推進・拡大よりも、自社内で先にやるべきことがあると判断し、打ち切りを提案しました。
自分で導入の提案をしておいて、自分で打ち切りも提案したのです・・・。
(部署の皆さんの混乱を招いて、とても申し訳なかったです…涙)

そして、サービス契約終了の際に困らないように、社内システムを駆使して代替になる仕組みを自分で構築しました。完璧な状態ではないものの事なきを得ています。(なら先にそっちをやればよかった、ということです…。涙)

「サービスでできること」ありきではなく、「自社でやりたいこと」を事前にもっと整理する必要があったと思います。反省。

原因③ 「自社での実現可能性の把握」が甘かった

自社側の事情で短期間での判断となる背景もありましたが、振り返ると「自社での実現可能性の把握」が甘かったと思います。

SaaSに限らず、システムは導入してからでないと触ることができないことが多いかと思います。(デモなどではなく、データの繋ぎこみや自社に合わせた設計などができる状態)
そのため、機能などの「できること」は理解はしているのですが、実際に自社で使う時に「何が障壁になるのか」の詳細を把握できていませんでした。

つまり、導入してから、「あれ?これ、うちだとできなくない?」が発生しました。
超細かい社内仕様や内規のせいでできないだけで、サービス側の機能としては問題ないのです。ただ、それをクリアしなければ「できること」もできないのです。

サービス側の機能とその設計を把握したうえで、”超細かい社内仕様や内規”などの、「自社の現状」を先に把握しておけばよかったのですが、私がそこまで至らず。。。
実装し始めてから、1つ1つ解決していく、もしくは、サービス機能的にはできるけど自社では活用を諦める、を選択していくことになりました。

これに関しては、事前にサービスの細かい仕様まで知り、自社の現状と照らし合わせて実現可能性を把握する必要があります。
ハードルが高く、求められるスキルも高いのではないでしょうか。結局、導入してから何とかしている方も多いのかなと思います。

とはいえ、少なくとも社内仕様や内規はもう少し細かく確認できたと思います。反省。

そうは言っても、導入していいこともあった

反省ばかりですが、サービスを導入したからこその、よかったこともあります。

・理想だけすり合っていてもだめだとわかった
・サービスありきではなく、本当に自社でやりたいことが整理できた
・今まで知らなかった社内の仕様や内規を理解した
・サービスの初期構築にあたり、ノウハウを学んだ
 (社内システムでの代替案構築に大いに役立ちました)
・再導入時には、サービスを余すことなく活用できる状態にできそう

理想は同じなので、今回のサービスはもう一度どこかで導入したいと思っています。その際には、今回の反省を活かしていきたいです。もちろん、他サービスの導入時にも!!

最後に

恥ずかしながら私の失敗を書かせていただきましたが、共感してくださる方がいれば嬉しいです。
導入担当者様はぜひ気を付けていただきたいですし、営業の方にとってはここまでフォロー頂けると解約リスクが下がるのではないかなと思います。(契約のハードルは上がるのかもですが…)

<3つの原因>
①「理想を叶えるための条件」がずれていることに気づかなかった
②「サービスでできること」しか見えていなかった
③「自社での実現可能性の把握」が甘かった

世の中には、素晴らしいサービスがたくさんあります。
ですが、活用する側が使いこなさないと、宝の持ち腐れになってしまいます。私の経験談が、どなたかの参考になっていれば幸いです!

お知らせ

普段は、事業会社でBtoBマーケティングの責任者をしていますが、副業でストレングスファインダーを使ったコーチングにも取り組んでいますので、ご興味ある方はぜひお声掛けください!
※ご参考までに、ココナラにも最近出品しましたが、個人的にお声かけ頂けると幸いですー!

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