窮すれば変ず とことん困って 道が開けた話
レッスンにお越しの50代の生徒さん
両親が老々介護でいつも2時間かけてヘルプに通っていました。
お父さんはかねてからかたくなに施設の入ることを拒絶。
ところがお母さんが倒れ入院することになりました。
お父さんの行くところがなく急遽施設に無理やり入ってもらったそうです。
そして1か月お母さんが退院して、お父さん家に戻ったところ、
お父さんの言葉が「おれいつでも施設に入ってもいいぞ」
というようになったということです。
彼女はびっくり何があったのか聞くまでもなく
とても楽しくていいことがいっぱいあったらしい。
お食事はおいしいし、お風呂は全自動で座ってればいいらしいということ。きっとそこには今まで体験したことのないあたらしいこと、人との交流、若い介護スタッフとの出会いなど何となくワクワクすることがあった様子だったということです。
行き詰まった時は何か変わらざるを得ないときがある。何かが変わると新しい道が開ける。人生はその繰り返しかもしれません。
環境、習慣、交流の中で変えなければならないときは勇気をもって変えていくことも次への一歩なんですね。そんな話をニコニコとして話してくださった彼女はちょっと前まではほんとに悩んでいた。一人っ子で全て自分の肩にかかってくることの大変さも語っていた。
そんな彼女が昨日レッスンに来てくださって、とても明るい表情でお花と向き合っていました。
「今日の花は、あなたの心が作品に出ていてのびのびしていて、何も直すことはないです。
花にはその人の心が出るんですよ~ 」 パチパチ拍手してレッスンは終わりました。
とても喜んでいそいそと帰って行かれました。お教室に来てくださってかえりの生徒さんの「楽しかった!、来てよかった!、次はこの日に来ます。ありがとうございました。」この言葉が長年続けられている原点です。
長くお教室をやっていると、お教室の中にそれぞれの人生ドラマがあります。それを体験しながらともに人生を歩んでいるような気がします。
そして花がそれをつないでいてくれるのです。20年近く通って下さる方が何人もいらっしゃること、それは花がいかに大切な役割をしているかを物語っています。
人生を輝かせる花のパワーですね。
これからどれだけのドラマに出会えるかが楽しみです。