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20年近くバスケから離れた人間が青森ワッツに沼るまで
観客の熱気、暗転する会場、心踊る音楽、眩いスポットライトが降り注ぐ……ここはライブの箱ではない。
北の田舎町、大きな体育館のバスケットコート。
つい数ヶ月前まで存在すら知らなかった地元プロバスケットボールチーム青森ワッツ。
彼らの泥臭くもどこかギラつくプレーは数十年前の記憶を呼び起こし、塗り替えていった。
はじめに
はじめまして。
投稿を見てくださりありがとうございます。"もにか"と申します。
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これら以外の姿をとることもあります。
青森ワッツは箱推しです。
正確には好きな選手を絞れない優柔不断野郎です。
青森ワッツブースターもすなる沼落ち日記というものを、自分もしてみるか〜と重い腰を上げてnote登録しました。もうブーム過ぎてないかい?
結論(忙しい人向け)
冗長長文クソオタク、言いたいことを先に書いておきます。
おそらく投稿が数本に分かれるため、三行で。
友人のおかげでプロバスケチームがあることを今更知ったよ!by元万年補欠バスケ部←今ココ
スポーツ苦手&ルール全く知らない人でも、スポーツ観戦なら案外楽しいかもよ←今度書くよ
興味関心が無い情報って現代だと何かない限りほぼ得られないからバズや広報って大事だよね←気が向いたら書くよ
では本編です。
ワッツと出会う前
運動能力は並の下〜並くらい。運動そのものは嫌いではありませんが、特定の種目やスポーツは壊滅的で苦手でした。
ひょんなことから中学でバスケ部に入りました。
チームプレーが苦手&作戦意図の理解にバカほど時間がかかったためか万年補欠でした。
主力選手を休ませる数分間だけコートに解き放たれ、稀に3Pシュートを決め暴れ倒しました。もちろん相手チームには即ボコされました。ディフェンス怖いって。
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この時点で通ったバスケ作品はDEAR BOYS(アニメ版)と、あひるの空(漫画版)。
身長が高くない自分にとって、あひるの空はバイブルみたいなものでした。
ヤス、ナベ、チャッキーの三人に感情移入しやすかったなぁ。
中学卒業後はバスケから離れ、オタクになります。ジャンルはアニメと音楽ゲームが多め、ライブやイベントは現地よりライブビューイング派。
友人の勧めでアニメ「プリティーリズム レインボーライブ」を観たことから「プリティーリズムシリーズ」のオタクと化します。
作品説明は省略しますが、歌、ダンス、プリズムジャンプ(フィギュアスケートのようなものです)を組み合わせた総合エンタテインメントショー「プリズムショー」が存在する世界で暮らす女の子たちの物語です。
本来は女の子向けアニメですが、大人が観ても楽しめます。
それから数年後、上記作品のスピンオフ劇場アニメ「KING OF PRISM(通称キンプリ)」が誕生。映画館で声を出しながら鑑賞する「応援上映」の楽しさを知ります。
キンプリの応援上映を観るため、仕事終わりに映画館へ駆け込む狂った社会人が爆誕。映画館でキンプリのオタク達と出会います。
年単位でのお付き合いとなり、たくさんの友人ができました。
ある日、当時スラムダンクに狂っていたキンプリのオタク Eさんの車で「THE FIRST SLAM DUNK(通称ザファ)」を観ます。
その後、ザファ復活上映も観に行きました。(脱線しますがザファで一番刺さったセリフは「ドリブルこそチビの生きる道なんだよ!!」です。)
Eさんがスラムダンク(と青森ワッツ)に沼った経緯は割愛。知りたい方はこの投稿の最後にリンク置きますのでそちらをご覧ください。
ワッツと出会うきっかけ
またある日の映画館。
映画鑑賞後、Eさんから「一緒に青森ワッツの試合を観に行かないか」と誘われました。これがきっかけです。俺たちの始まりはいつだって映画館だ。
先述のとおり中学卒業後はバスケとはほぼ無縁の生活を過ごし、20年近くバスケから離れていました。
ちょうどこの間、日本のプロバスケ界が動いていたわけですが……なんと全く知らなかったのです。
新聞やニュースで扱っていたはずですが、興味がないから無意識にスルーしていたのでしょう。
プロのバスケ?NBAだよね。昔、田臥さんって人が凄かったな。今どうしているかな〜(でも調べない)
こんなもんでした。
誘われたときは「楽しそうですね!休みだし行きた〜い!わーい!」くらいで返事をした記憶があります。が、帰宅してから色々パニクったような。
遂にバスケの試合まで見に行くようになったのか……ザファに狂ったオタクすごいな〜
バスケの試合なんて何年ぶりに観るだろう、オタク達と観るなら楽しそうだな
というか青森にもプロバスケチームあるんだ
あれ?今のルール知らないんだけど?デカい改訂とかないよね?
そもそもプロスポーツを現地で見る機会がほぼ無かったな!?持ち物とかマナーとかあんの!?わかんない!!!!(ここでやっと調べ始める)
ゴール下、台形じゃなくて長方形になってる!!!!
既にオタク達に「昔バスケやったことある」旨を伝えていたため、ルール聞かれても答えられるか当日まで不安でした。
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青森ワッツと邂逅
写真撮ったんですが、保存媒体が読み込まねぇポカをやらかしました。文字のみでご勘弁。
入場〜試合直前
2023年11月19日 伊藤鉱業アリーナつがる。
滋賀レイクス戦が青森ワッツとの初邂逅でした。
会場の存在は音楽ゲームでも有名なK●NAMIさんの関係で知っていましたが、当日まで場所を知りませんでした。
慣れない電子チケットでの入場後、目の前にはどこか懐かしいような新しい景色が広がっていました。
新しく綺麗な会場、青を身に着け行き交う笑顔の人達、丸々とした尻尾が揺れる謎のリス。
そして町の中規模程度の催し物でありそうな出店の数々と企業ブース。
応援グッズはアニメや漫画のグッズとは異なり、ほとんどの商品が中身が見える状態。しかも選んで購入できる親切設定。
ペンライトやぬいぐるみなどの値段もアニメ系作品のライブ物販と比べ破格の安さなのに、不自由なく使えるしっかりした作り。(スポーツの試合観戦でペンライト……?)
それでいて、扉の向こうからは軽快な音楽とボールが弾む音が聞こえてくる。ここって本当にバスケの試合やる会場なんだ……
試合中〜試合後
困った。
選手の動きが速すぎて、誰が何番かわからねぇ。というか……
プログラムの宣材写真、選手の髪色も顔つきも違ってて誰が誰か探せねぇ!12番!!?全然頭の色違うじゃん!!!
センターってずっとゴール下にいるもんじゃねーの!?PG以外……いや、みーんな走り回るからポジションもクソもねぇ!!
タイムアウト中もチアのパフォーマンス見ていいの!!!?あ!!この曲知ってる!!!!!好き!!!!!!(オタク)
相手のフリースローでブーイングしていいの!?リスの布なに!!???あれ顔微妙に違うの????めっちゃ気が散る~~~!!!(誉め言葉)
今のバスケって……すげーな……
己の古すぎる常識はブチ壊され、マッハで塗り替えられました。
ぶっちゃけ、目を離した間になんかマイキーがケガしちゃってた以外の記憶が曖昧です。
12番がやべーな、27番がいい位置にチョイチョイおるな、成人男性のダンクシュートナマで見るとエグいな。
滋賀……シュート綺麗だな……つよ……
負けたはずなのに良い試合で楽しかった。
なんなら試合展開とか記憶ないけど、楽しかった。
機会があればまたみんなで観たいねと帰りの車内で言い合いました。
初邂逅~現在
機会があれば〜なんて言いましたが、その後ワッツはチーム存続の危機に陥ります。
自分もニュースで知り、ショックを受けました。
作品完結、サービス終了、大人の事情による提供停止などなど「コンテンツの終わり」に敏感なのがオタクの性。
しかし「プロスポーツチームの解散」は今まで経験したことがありません。
アイドルやユニット解散とも違う、地域に根ざした取り組みが無くなったら?
ユースチームもあるらしいのに、青森でプロバスケ選手を目指したい子どもたちは一体どうなる?
更にワッツは青森県初のプロスポーツチーム。そんな歴史あるチームが無くなったら……青森にある他のスポーツチームへの影響は?
2階のタダ券を握りしめ(電子チケットなんで実際握ってるのはスマホ)、浮いた席代はグッズと募金に回す23-24シーズン後半戦にオタクたちと飛び込みます。
滋賀戦のときは配られたゲームプログラムや会場の暗転演出が無くなったりと色々ありましたね。当時練習生だった大髙選手のパフォーマンスを生で見れたのは貴重でした。
シーズン終わり、ワッツは最終成績の関係でプレーオフ進出。(プレーオフってなんじゃ?ですが頑張ったチームでもう一回試合できるドン!くらいの認識でおりました)
まさかワッツさんの事務所にお邪魔してライブビューイング花見スタイルするとは思ってませんでした。
ブルーリングスさん達が手ずから敷いてくださったブルーシート。たった1日で死ぬケツ。次は座布団か椅子を持っていきます。
オフシーズンは暇かと思いきや。
選手の皆さんは宣伝兼ねて県内各地の催し物に出る……だと……!?
オタク達、東奔西走。
五所川原市の歩行者天国で東海林選手が台車を転がしながらスーッと目の前を通り過ぎて行ったのがツボでした。
今シーズンはワッツファミリーの有料会員に登録し、いろんな席で応援しています。
自身の諸々の環境も変わったため前シーズンより行ける試合数は減ってしまいましたが、無理なく応援できています。
キンプリのオタクたちも次々沼に沈め浸かってもらい、一緒に楽しんでいます。
青森を飛び出し県外へ応援に行ったことも自分自身かなり驚いています。
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5,000人超えのアリーナ、壮観。
青森から出ないマンのつもりが……
他の会場メチャクチャ楽しい……ホスピタリティやば……最高〜!
\オタクたち!いつも誘ってくれてありがと〜!/
そんな経緯で今に至ります。気心知れた友人たちのおかげで青森ワッツを知り、約20年の時を超えバスケって楽し〜!って気持ちを取り戻せたわけです。
What'sどこにハマったんだ青森ワッツ
学生の大会には無かったエンタメ要素
本人がスポーツ観戦や応援への抵抗が少なかった
プロだけど成長要素がある粗削り感がオタク心に刺さった
理由はいろいろありますが、この3つが決定打でした。
学生の大会には無かったエンタメ要素
滋賀戦でなにより度肝を抜かれたのは入場前と試合中。
ほとんどBGMが鳴り止まず、時折照明やチアも登場する演出。
自分が今まで経験したバスケの試合ではあり得なかったことばかり。エンタメ要素と観客が盛り上がる会場づくりを強く感じた瞬間でもありました。
スポーツの現場でペンライト、使えるんだぁ……わぁい!
スポーツと音楽やエンタメが絡む様はどこかプリズムショーを彷彿とさせもしも現実にプリズムショーが存在したら、こんな感じで楽しんだのだろうかとも思わせてくれました。
他に驚いたのはフリースロー中のブーイングです。あれも学生の試合ではやらなかった記憶があります。今はどうなんだろう。
互いをリスペクトしあう大前提のもと行われる声援の形に驚くばかりでした。あと大量のデッチブランケットの圧がすごい。
ワッツ公式の写真屋さんがブース出展されていることも嬉しいです。
選手の写真が手軽に手に入るなんて……神か……???
本人がスポーツ観戦や応援への抵抗が少なかった
オタクであるため、試合のチケットやグッズにお金を出す行為に抵抗がありませんでした。(お金を出せるかって、ある種の関門というか壁ですよね……)
応援上映やライブビューイングを通じ声を出す楽しみも知っており元バスケ部ゆえ辛くしんどい時ほど声を出していく必要と重要さも身に染みていたため、数回の観戦で平気でメガホン片手に応援できるようになりました。(もちろん、試合開始前の応援練習などのおかげでもあります。あれ、すごく助かります。)
プロだけど成長要素がある粗削り感がオタク心に刺さった
オタクって、既に完成されたものでなく成長途中のものに輝きを見出しません?(諸説あり)(反論は認める)(それもアイカツだね)(は????)
成長を続ける姿勢に惹かれるものがありました。
君たち、伸びしろしかないね????好き!!!
ココが好きだよ青森ワッツ
流石にそろそろ触れます。ハイ。
1.全員で改善に向かう意識がある(選手、運営両方)
結果に即結びつくかは置いといても、素人が見ても「なんとかより良くしようと頑張っているんだな」が伝わることに好感を持っています。
プロやし当たり前だろと思われるかもしれませんが、実際やってみると難しいよね。
また、毎節会場のレイアウトが変わっています。
最初は混乱しますが……大抵は何かが改善されていることが多く、運営さんもより良い会場を作ろうという意思が表れていると感じます。というか、会場ふらついてる関係者(偉い人)ってなんなんだよ。
今シーズンはアンケートやブースター会議など周囲のアイデアや知見を得る活動が多いです。
今後も続けてもらえたらありがたい限りです。
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2.選手がとても仲が良い
試合中の大事な場面でもついベンチを見てしまいたくなるくらい楽しそうにしている様子が写真などに残っていると大変幸です。
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今シーズンは若手の選手や練習生さんと先輩選手との絡みも大変微笑ましいです。
社会人になってから若い子を見る目線が成人前と変わったなぁ……と感じるようになりました。みーんなかわいい孫だよ!!!
稀に選手個人のSNSが動くと心臓に悪いです。良い意味で。尊い瞬間を垣間見ているようで「無料で見ていいの?For free?マ????」ってなります。
ブースターには見せられないような辛いことや苦しいことがあっても、チームの仲が良ければなんとかなると信じています。
どんなことがあっても笑ってコートに立ち続けるワッツメンとBlueRingsさん達に元気をもらっています。
いつもありがとうございます。
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3.選手との距離が近すぎる(褒め言葉)
それはそれとして
オフシーズンにグッズたたき売りながら軽率にサイン書いて渡したり、試合前のブースにフラッと寄って平気で売り子さんしたり、サイン会と撮影会の当選人数バカ増やしたりとこんな近い距離にいていいんですかあなた達!!!???ってなります。心臓に悪い。
B.ONEへ行ってもっと有名になる前に、この近さを噛みしめなきゃ(インディーズバンドでも追っかけてる???)
そう、今のワッツは今しか応援できません!!!
お近くの会場で!一緒に!GO!GO!Wat's!
おまけ
私がワッツを知るきっかけとなった友人Eさんこと榎宮さんの記事です。
自分が投稿するにあたり、章立てとか参考にさせていただきました。
先日は静岡お土産ありがとう!はっぴ〜になれました✌
余談ですが、Bリーグでは試合前にエキシビションとして子供たちがプロの選手と同じコートとオフィシャルの機材を使って試合を行うことがあります。
地元にプロスポーツがあることでプロの環境に触れる機会が子供たちの近くにたくさん存在する状況を大変喜ばしく思います。
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騙されたと思って会場きてみな、あったかいぜ!
青森の冬は寒く厳しいこともありますが、それらを吹き飛ばす祭りのような娯楽の選択肢のひとつとして青森ワッツやスポーツ観戦が広まれば嬉しいです。
青森ワッツ 公式Webサイト
青森ワッツ 公式LINE
公式LINEの通知をONにしたり、青森ワッツのSNS(𝕏、Instagram、TikTok)を皆さんが普段よくお使いのサービスからフォローしておくと次の試合情報が得やすいです。
noteや各種SNSでハッシュタグ「#青森ワッツ」で検索すると、公式アカウントやブースターの投稿がたくさん見れます。
青森ワッツ、気になるなって思ってくれた方はぜひ覗いてみてください。