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「快眠ごはん」坪田 聡、 大石 寿子

 この本のタイトルから、毎日快眠するための食事レシピ集かと想像するところですが、睡眠専門医である坪田聡先生による「睡眠のメカニズム」を解説してから、料理監修者の大石寿子さんによる「快眠に最適なレシピ」の紹介という流れとなっています。良質な睡眠について勉強したい方は非常に読みやすい内容ですが、それなりの知識をお持ちの方にはやや不満かもしれません。快眠入門編にはピッタリかと思います。ポイントとなる部分を抜粋しました。

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https://www.amazon.co.jp/%E5%BF%AB%E7%9C%A0%E3%81%94%E3%81%AF%E3%82%93-%E7%9C%A0%E3%82%8C%E3%82%8B%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%83%80%E3%82%92%E9%A3%9F%E4%BA%8B%E3%81%A7%E3%81%A4%E3%81%8F%E3%82%8B-%E5%9D%AA%E7%94%B0-%E8%81%A1/dp/4759317090/ref=sr_1_1?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&dchild=1&keywords=%E5%BF%AB%E7%9C%A0%E3%81%94%E3%81%AF%E3%82%93&qid=1603103424&sr=8-1


1.日本の「眠り」の真実  ”世界ワースト1”

世界一「睡眠に不満」な国の日本⇒日本人は短眠である。ということは、なんとなく想像は出来ますが、ワースト1となれば不名誉ですよね(><)

【経済協力開発機構(OECD) 2019年 33か国調査】

 1位  南アフリカ  9時間13分

 2位  中   国  8時間50分

      ↓

 32位 韓   国  7時間51分

 33位 日   本  7時間22分               

※1位の南アフリカより、111分も短眠。ワースト2の韓国よりも29分少ないとは...。結構衝撃な数字ですよね!

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2.不眠が招く健康リスク⇒生活習慣病に直結する!

※不眠症は週2回以上、少なくても1週間以上続く状態で、体や心に不調 をきたす状態です。私も、一時陥りました。。。

〇 肥満度 ⇒ 毎日7~8時間眠っている人がもっとも低い。

〇 うつ病 ⇒ 不眠の期間が長くなると発病リスクがUPする。

 ※ 発病リスクが3~40倍へ!

 うつ病患者の9割に不眠の症状がみられる。そのため、不眠を訴えていた人が、実はうつ病の初期だったというケースも多数ある

〇 が ん ⇒ 交代制勤務・夜勤を行っている人、特に女性は19%UP。 

 ※ 皮膚がん 41%、乳がん 32%、胃腸がん 18% 

〇 その他 ⇒ 睡眠不足は、飲酒運転と同じぐらいの危険性(><)

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〇 交代制勤務制睡眠障害

・交代勤務や深夜勤務を行っている人は労働者全体の2割。地球の昼夜のリズムと覚醒・睡眠のリズムがずれるため、スケジュールと関連して強い眠気や不眠に悩まされる。

〇 睡眠時無呼吸症候群(SAS)

・眠っているときに呼吸が止まる無呼吸や呼吸の回数が減る低呼吸が原因。実際に睡眠の質が低下しているにもかかわらず、睡眠不足を認識していない人が多い。

・2003年山陽新幹線ひかり号運転士が走行中に睡魔に襲われ、岡山駅を通過しそうになった。その際、SASが原因だったと報じられ広く知られるきっかけになった。

・現在、日本にいるSAS患者は500万人と言われており、そのうち治療が必要な患者は300万人と言われています。男性が3~5倍かかりやすく、40~50代が多い。

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3.ノンレム睡眠とレム睡眠

〇 ノンレム睡眠

 ・脳は休んでいる状態:脈拍数、血圧、呼吸数が減り内臓も休む

 ・成長ホルモンが分泌、病原菌やウイルスに対する抵抗力が強化!

 ・日中に傷んだ細胞をメンテナンス

〇 レム睡眠

 ・眠りはじめは少なく、朝に近づくにつれ増える

 ・睡眠周期の2割~3割

 ・全身の筋肉が緩んで体が休んでいる状態

※ノンレム睡眠とレム睡眠という言葉は聞いたことがあると思います。この2つは、どっちが多くではなく、交互にバランスよく取っているかが大事なカギとなります。最近は、スマートウォッチで実際の睡眠チェックができる時代になりました。私も、HuaweiウォッチGT2を愛用し、毎日の睡眠の質をチェックしています。

〇 睡眠負債

・寝だめはできない。睡眠不足は借金!⇒「睡眠負債」という。「睡眠負債」を解消する基本は、夜の睡眠時間を長くすること

〇ナップ(昼寝)の上手な取り方

夜の睡眠時間を確保できない場合には・・・。

・平日20分 ⇒パワー・ナップ(カフェインを取り、目を閉じる)

・休日90分 ⇒ホリデー・ナップ(90分リズムでちょうど起きやすい)


※ここから快眠に向け、食の栄養素で快眠をつくる方法についてです!


4.快眠を支える栄養素⇒カギは3つのアミノ酸

〇 トリプロファン 

  3つのアミノ酸のおおもと。他の2つ(セロトニン、メラトニン)の原料

  (牛乳、乳製品、豆、バナナ、アボカド、肉類、筋子、たらこ)

※この本では、朝食にに上記の食べ物を食べることにより、夜の寝つきがよく、ぐっすり眠れると書いてあります。バナナと牛乳はおすすめとのことですよ。

〇 セロトニン(別名:幸せホルモン)

 上記のトリプロファンから、セロトニンが作られる。心をコントロールして、平常心を保ち。キレたり、うつ気分にならないようにしてくれる。日中に気持ちを落ち着いて活動的に過ごせると、脳と体が適度に疲労して夜はぐっすり眠れる。

※セロトニンはどうやって、増やすの?⇒増やすにはトリプロファンを取る以外に、太陽の光を浴びることや、グルーミング(人間どおしの触れ合い、家族や友人と一緒にいることも含まれる)

〇 メラトニン(睡眠ホルモン)

 夜になると、セロトニンはメラトニンに変わる。朝起きて太陽の光を浴びてから、14~16時間ほど経つと脳でのメラトニンの分泌が増え、眠くなってくる。

以上、ポイントとなる部分を抜粋しました。

本の後半では、おいしく簡単に快眠できる料理の紹介であったり、快眠するための習慣作りについて述べられています。

生活習慣の3本柱は「食事」「運動」「休息」だそうです。「睡眠」の質向上に向けて、適度な運動と快眠を支える栄養素を考えた「食事」を心がけていきましょう。

最後まで見ていただき有難うございました。

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