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そこに居ていいと認めてくれる人

数年前、脚本家の大森美香さんのお話聞いた際に、印象に残った言葉です。朝ドラ「あさが来た」の主人公の夫は、どの文献を読んでも「働いていない」夫だったそうです。視聴者にどう受け入れられるのか、働いていない男性はよくないのではないかと迷ったそうです。けれども、とても夫婦仲が良く、この夫がいたからこそ主人公が成功できたのだと確信ができたのです。

波留さんが演じた主人公は、家庭では夫に「やってみなはれ」と言われ、ビジネスの場ではディーン・フジオカさん演じる五代さんに応援されて活躍していきます。そして、自分と同じように、何かを頑張りたいと思う女性のために女子大の設立にも力を発揮していくのです。


何かをやりたい、といったときに「止めない」人がいれば、それだけでいいというのです。男性中心のTV業界で長年働き続けて「やっと男性が対等に話を聞いてくれるようになった」という大森さんの言葉には深みがありました。現在では、大河ドラマ「晴天を衝け」の脚本を担当されています。


まだ事例が少ない領域では、「無理なのではないか」「こっちのほうが楽なのではないか」と周囲は気をまわして口を出す傾向があります。女性が多い職場に男性が入る時、外国人が大多数の環境に日本人が入る時等もそうなのではないでしょうか。


けれども、やってみたら、と言ってくれる人がいれば、特別に引っ張り上げなくても、本人はその領域で勝手に進んでいくこともある。機会をもらえただけで、拡大解釈したり、前向きになったりして、エネルギーを増やして進めることがあるのです。

何かをやりたいという人への接し方、意識しておきたいものです。