社会課題、当事者以外の存在が貴重なワケ
かつて、ワーキングマザーのためのワークショップを団体で行っていた時がありました。まだまだ職場の両立支援も整備されていなかったり、ロールモデルが不在だったり、働きたくても保育園の空きがなかったり、社会的にも課題が多かった時期だったからです。
私がファシリテーターを担当する時に気を付けていたことは、ワーキングマザー以外の方も参加できる場にすること。
☑職場で、ワーキングファーザーやワーキングマザーが増えてきて、どのように接していいか悩んでいる方。
☑まだ子供はいないけれど、育児しながら働く実際を知りたいと考える方。
☑女性向けのメディアを担当しているが、自分自身や周囲には子育て中の方がおらず、実際のところが分からないという方。
等、「参加したい」という理由がある方はウェルカムな場にしていたのです。
当事者でない方が混じることで、お互いの認識の違いを理解できたり、お互いに職場や地域でどのようなアクションをとると心地よいかが分かったり、深い気づきが生まれていました。
社会的課題を解決するときに、経験者である当事者の存在は施策を考える際には重要です。けれども、当事者か当事者でないかという視点に偏って内向きに考えしすぎてしまうリスクもあると感じます。また、外から見た時にうちわでの活動とみられてしまうリスクもあります。そこに、当事者でない人が入ることで、多角的な視点が入り、施策への深みが増すように感じます。
なぜ、その方が、その社会課題の解決のために活動をしたいのか、どのように貢献できると考えているのか、その視点でチーム編成を行っていくとよいですね。