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インクルージョンを実践する場とは

新年度から参加している新しいコミュニティの一つが、インクルージョンを学ぶ場「あぜみ」です。主催者の野口さんのお話で印象に残ったことは、「誰の話も価値がある」「自分も誰かを傷つけているかもしれない」ということです。


インクルージョンに興味を持つきっかけは、自分や周囲が社会から差別されたと感じた時や、そのような事象を見て何とかしたいと思った、ということが多いのではないでしょうか。男性中心の社会の中で、女性の生きづらさを感じたり、健常者中心の社会の中で、障がい者の生きづらさを感じたり問う事例です。けれども、立場を変えると自分もある領域では大多数側で、そうでない方が傷ついているかもしれないのです。


例えば、女性の生きづらさを感じる子育て中の方の発言によって、知らず知らず子供がいない方が劣等感を持つことになったり、障がい者雇用で働く人が、障害の有無にかかわらず働きたいけれど仕事がない人からは羨ましいと思われていたり、等の場合にです。同じような属性の方と接していると気づかないのですが、多様なバックグラウンドの方と触れることで、気づくことができます。常に、自分はそうしているかもしれない、と気づくことが大切なのだと再確認する機会となりました。


そして、すべての社会問題をすぐに解決することは難しいが、同じような思いを持つ方とつながることで、多様なアイデアや知見が集まり、解決のヒントが出てくるということも実感しました。そのために、どんな方であっても相手の話には価値があるのだと受け止めて聴くということです。


参加する方は、学生から社会人、研究者まで多様な方々です。多様なバックグラウンドの方が参加しやすい仕組みづくりこそが、インクルージョンの最初の一歩であって、参加できたことに感謝した時間となりました。