『友人の本棚～１分で読める感想文～』Vol.86「奇跡の組織」

従業員数３０００人超。にも拘らず、
・階層、組織図なし
・戦略、計画、予算なし
・人事部なし
・企業理念なし
それでいて、平均成長率は年１４７％、離職率２％という驚異の会社があるという。まさに奇跡の組織。こういう会社が増えたら、世の中はもっともっと楽しくなるはずだ。

奇跡の組織 「最高の働き方」を導き出すセムコスタイル5つの原則

ブラジルにあるセムコ社。先に挙げた驚異の実績を誇る会社のCEOであるリカルド・セムラー氏のセムコスタイルを学んだ筆者は、日本で唯一のセムコスタイルコンサルティングの権利を有する「セムコスタイルインスティテュートジャパン」を設立。日本におけるセムコ式組織改革の第一人者……だそうです。汗

セムコスタイルの究極の目的は、社員が「自分の会社で働くのが最高！」と言える組織状態を構築していくことに他ならない。

ちなみに僕の会社のミーティングでは、最初の一声が「今日もAwesome(すごい)ミーティングをスタートしよう！」。これで、ミーティング全体の流れがつくられ、宣言した通りのミーティングが実現できる可能性が飛躍的に上がる。人生は「思った通り」にはなかなかならないが、「言った通り」になることは多い。

細かい組織運営についてのノウハウは本書に譲るとして、こういう組織を作りたい！　という明確なビジョンを持って、それを構築していく熱意をひしひしと感じた。翻って、今の僕はどうだろう？　そこまでの情熱を持って、事業に取り組めているだろうか？

人生は「思った通り」にはなかなかならないが、「言った通り」になることは多い。これは名言オブ名言だ。思うだけでは叶わない。けれど、口に出す、宣言する、共有する、合意することによって、その通りになることは多い。であれば、まずは思っていることを口に出すことから始めよう。振り返ってみれば、思った通りの人生とはいかないまでも、宣言した通りの人生にはなっている気がする。

いつでも、どこからでも、人生は自分が描いた通りのものになる。諦めかけていた人生を、自らの決意と覚悟をもってすれば、どんな逆境からでも這い上がれる。僕自身がそれを身をもって証明する。

そう改めてここで宣言したいと思います。