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大舘のアメ事業③ 消えゆくアメ産業をすくう若者、大募集!

MNHの小澤です。

秋田・大館市で、アメ事業を引き継ぐと決めたぼくらは、希望の物件も手に入れることができた。

その一方で、人材も確保しなければならなかった。
つまり、その工場で働いてくれる「アメ職人」だ。

お伝えしたように、これはMNHの「東北に若者の雇用をつくる株式会社」としての事業だったため、「若者」が携わることを前提としていた。

2015年春。
さっそく社員の募集(*1)を開始すると、3人の若者が集まった。
東北近県から集まった、男性1人・女性2人の計3人だ。


ぼくは迷ったが、思い切って全員採用した。
この時点でかなりのリスクを背負ってやっていたことがお分かりだろう。
やってることはアルバイトの募集などではない。それゆえに(離職などの)リスクも覚悟し、全員雇ったのだ。

そして、彼らにアメづくりの技術を学んでもらうべく、修行に行かせることになった。


修行先は、タナカ飴さんと中谷製菓さん(*2)。現場でアメづくりの工程を体験し、技術を一通り習得してもらおうと考えた。

ちなみに彼らは身ひとつで出てきている。
MNHがマンスリーマンションを借り、そこに住んでもらい、修行に専念してもらう形をとった。そして、彼らに毎週レポートを出してもらうなどして修行生活を支えた。

案の定(といったら何だが)、すぐに1人が辞め、1ヶ月後にはまた1人辞めた。
残念ではあったが、「この事業の重みを理解してもらえてなかったのかな…」と息を吐いた。

残ったのはただ1人の女の子。
そして、この修行はこの先、1年ほど続くことになる。

ちなみに、この時点ではアメの具体的な企画はまったく決まっていなかった。
物件を用意しなければいけないリミットが先に明示され、それと同時に人材も、企画も並走することになったのだ。

(つづく)

(*1) その時の募集の触れ込みは以下。
「アメ製造現場責任者募集! 大館の手作りアメのリブランディングに0から携わってもらいます。アメの製造現場責任者(または候補生)として、アメ作り、ブランディングやマーケティングなど、0 から 10 までに携わり、利益を上げながら秋田県の消え行く産業の復活とそれを活用した新たな事業への展開を目指します」

(*2)MNHは当時、八王子にあるアメメーカー・「キャンディータナカ」にOEMでアメをつくってもらっていた。また、中谷製菓さんはおなじみ、高尾山のかりんとうのOEM先。


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