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うろ覚えの歌詞を頭の中で歌うときの、音にできない言葉の感じ
好きな歌を思い返す時、うろ覚えの歌詞でも頭の中でなら歌うことができる。
歌詞がわからないと歌えないはずなのに、脳がテキトーに歌詞がある部分の雰囲気を補って、頭の中で繋げてくれる。
あの現実世界では決して発音することができない、頭の中でのみ聴けるうろ覚えの歌詞が好きだ。
絵を描くときもそうだ。
誰かの顔を思い出すことはできるが、その人の似顔絵を書けと言われると難しい。似顔絵を描き慣れている人ならできるのかもしれない。
頭の中に思い浮かんだ知り合いの顔は、うろ覚え部分の歌詞のように、本当は抽象的な顔なのではないだろうか。
僕たちの記憶は、脳に保存する時のデータ量を減らすため、パソコンでいう圧縮ファイルのようになっているのかもしれない。