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夫婦の愛を分けてもらっている

ずっと読んでくださっている方はご存知かと思いますが、わたしは家族が本当に好きなんです。両親と弟のことなので、わたし自身が作った家族じゃなくて、わたしがたまたま生まれて、たまたま育った家族のことです。

両親はすごく仲が良い。休みの日はずっと一緒にいる。それぞれ1人で作業とかしてても、結局2人で色々話が弾んでる感じ。結婚前の、付き合っていた時の話とか聞くと、こっちがキュンキュンしちゃう。

わたしと弟も、喧嘩をした記憶がない、生まれたときから弟が可愛くて仕方がない(そして多分弟はわたしのことが好き。←自分で言うな)。弟もわたしも反抗期がない。自分の部屋はあるけど、みんなで話したいから基本的にはずっとリビングにいた。

両親が地域密着型系の人(笑)であることと、弟と自分は同じ学校に通っていたこともあって、関わる友達や先生ほとんどが自分の両親や弟を知っているような状況の中で育ったわたしは、昔から「ママとパパいいよね♡」「弟くんいいよね♡」と色々な人に褒められるのが、小さい頃はとても嬉しかった。今も嬉しいけれど。

そんなわけで、高校生くらいまでは、家庭内は必ず平和なもので、家族のことは大好きで、世の中みんな結婚に憧れて当然!と信じていたし疑ったこともなかったけれど、そんなことない、いや、わたしは珍しい側なのかもしれないと気が付いたのは、20歳くらいになってからかもしれません。

世間で「毒親」とか「親ガチャ失敗」とかそんな言葉が騒がれるようになって、そういう本を読んだりコラムを読んだりしたときに、こんなの存在するんだ…と思ったのも事実。

わたしは、よく周りに家族のことを話してしまう。自分の日常生活の登場人物として、自分の家族が出てこないことがなく、そしてわたしは自分の日常の登場人物を周りにも話すタイプなので、どうしても「この間家族がさ~」って話になってしまうのです。

(家族にあまり良い思い出のない人にとっては嫌悪感があるだろうし、あと普通に「親の話とか、きもちわるッ」って思う人もいるだろうな~とはわかっているのですが…)

それで、ここで重要なのは、冒頭の、「わたし自身が作った家族じゃなくて、わたしがたまたま生まれて、たまたま育った家族のことです。」という部分です。

18歳で実家を出るまでは、いや、22歳で経済的に自立するまでは、わたしは両親と弟のことを、「わたしの家族」と思っていた。

うまく言葉が出てこないのだけれど、うーん、「わたしの(お金で買った)ワンピース」「わたしの(通った)中学校」「わたしの(選んだ)就職先」と同じように

「わたしの家族」=「両親と弟」
わたしの意思で、この家族がいるんだ、わたしのものなんだ、って思っていました。

だけど、社会人1年目くらいから、「わたしの家族」=「両親と弟」という感覚が突然気持ち悪くなった。「わたしの(作った)家族」じゃない、「わたしの(意思なくたまたま巡り会った)家族」なんだ、と気がついたというか。

それからは、両親や弟に対して、「わたしがたまたま出会った仲の良い人たち」「わたしは、両親のパートナーシップを分けてもらっている、借りている」という感覚が強くなった。

きっかけは分かりませんが、経済的に自立したことと、当時付き合ってた人と初めて結婚の話を真剣にしたからかもしれません。

みんな、この感覚っていつ訪れるものなんですか?訪れないもの?それとも中学生くらいで「普通」は訪れるものですか?わたしは遅いのかな。

だから、わたしは今も家族が大好きで、よく周りに家族のことを話しますが、なんというか、「夫婦の愛を分けてもらって自分の日常も楽しくなってるな~」って感じ。なんか本当に「身近にいるおもろい友達」みたいな感覚なんですよね。

決して家族に依存したいとか、両親の言うことを守りたいとかそういう気持ちはなくて(そもそも両親に何か自分の選択を強制されたことない笑)。

むしろ、長いこと実家暮らしの人とか、親の意向で色々決めている友達をみると、ちょっと「どうなの…?」と思ってしまうくらい。

🦖🦀

話は変わりますが、この間、両親と弟と旅行をしたのですが、旅行中、急な階段をのぼる必要があって。

その時に、「ママ、先にのぼって」と、母の横を歩いていた父が、スッと母の後ろに立ち始めたんです。それはきっと、「この階段でママが転んだら自分が支えなきゃね」ということで、ごくごく自然な判断だったんだと思うのですが、その一瞬の父の優しさに感動した。
(その階段は狭くて1人ずつしか登れない)

そうしたら、それをみた弟が、「お姉も先に行って」と言って、わたしの後ろにスッと立って階段をのぼりはじめて、「なんやこいつできる男すぎる」とまた感動した。笑

ほんの一瞬のできごとで大したことないのですが、「あーあー、わたしはとんでもなく良い夫婦の愛を分けてもらっているな」「わたしはとんでもなく良い弟が隣にいて嬉しいな」と、なんか誇らしくなりました。

この夫婦と弟と、長く密度の濃い時間を過ごせる権利を得たわたし、生まれた時から運良すぎる。

でも、わたしの家族ではないから、わたしは、「わたしの(作る)家族」が、「わたしの(意思なくたまたま巡り会った)家族」みたいになるといいなと、最近ずっと考えています。いや、いいな、って、希望すぎる。甘ったれるな、こんな場で育ったら、自分もそうなる努力ができるに決まってる〜

今日もお疲れ様でした♩

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ももか
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