性格が悪い
わたしが生まれた家にたまたまいた人間たち、つまり両親と弟のことを、わたしは尊敬していて大好きである一方、家族に対して唯一コンプレックスがあるとすれば、それは、「わたしは、家族の中で1番性格が悪い」である。
両親と弟は、「怒る」という感情とか、批判的な思考とか、誰かを否定したくなる気持ちとか、悪口を言う時間とか、そういう「他人にマイナスを放出する」という概念がない世界に生きているのかなとよく思う。
家族という近い関係のわたしも、両親や弟が、機嫌が悪くなっているのをみたことがない。両親が喧嘩しているのをみたことがない。なにかに悲観的になっているのもみたことがない。いつも機嫌が良くて面白くて明るい。
小さい頃、よく「ももちゃんの家は平和そうだよねえ」とか言われて、その頃は、家族というものはみんな平和なものだと思っていたから言葉の意図するところが分からなかったけれど、今ならわかる。わたしが育った環境は、かなりあたたかく平和だったと思う。
これは単純に、父は母がめちゃくちゃ好きだし、母は父をめちゃくちゃ尊敬してるから、喧嘩になるような種がなかったというのもあるだろうけれど、それ以前に、相手と険悪な状態になるという概念自体が、父と母の生きる世界にインストールされていないのでは?とか思ってしまう。
それから、わたしは両親に何かを制限されたり否定されたり何か期待を押し付けられたりした経験がないのだけれど、これは、「子育て方針として」そうしていたというよりかは、単純に、普段の他人に対しての態度を同じように子供にもそのまましただけの、無意識な両親の態度だったような気がしている。(実際に、子育ての方針なんて、そんなんうち皆無よ!って言ってるし。笑)
弟は、ナチュラルグッドルッキングボーイでとにかくほんとーーーーーにいいやつ。以上!笑
このわたしも、「いつも楽しそう、明るくて機嫌がいい」「ももちゃんって怒ったことあるの?」「嫌いな人とかっているの?」「誰とでもうまくやるよね」「人格者だよね」などと言っていただけることがそこそこある。笑ってしまうけれど、本当に本当に結構言われる。それは嬉しいし、ありがたい言葉だし全然謙遜しないけれど(笑)、
とはいえ!!!いやいや、両親と弟には及ばない!!全く及ばない!!!!!及ばん!!!!!!!!
わたしは、「怒る」という感情もある。批判的な思考もある。誰かを否定したくなる気持ちも、自分の主張がある以上は(その裏で否定される立場があるという意味で)自覚できる。愚痴を言う時間も必要。
わたしは、両親や弟とは違って、そういった自分の性格の悪さを、理性とか想像力とか倫理観とか道徳心とか社会性とか、そういうもので包んでいるだけの人間である気がしている。(いや、もしかしたら包めていない、漏れている。)
そして、わたしは音楽を聴くことや読書が好きだけれど、それは多分、本や音楽に頼ることが、その包みの密度を高めたり厚くすることを助けてくれるからなのだと思う。
さらに、ふとした時に触れた本や音楽に絶えず自分の性格の悪さを救われたりして、もっと本や音楽が好きになる。その繰り返し。
両親と弟は、全くと言っていいほど本を読まない。我が家には本棚がなかった。音楽にもハマらない。多分、読書や音楽を聴くことで、どこか自分自身が救われる感覚を知らない。
これも、そういうことなのかもしれないなあと。文学や芸術に少しでも傾倒する人は、それなりに性格が悪いのではないか…?
なんとなく、経験上、そんな気がする。(ピアノの界隈の人間関係の可笑しさとかみててもさ…。本当に、自分の性格の悪さをはやく認めて自分なりに自分の機嫌をとって対処しなさいよ、って人多い。笑 )(あと、文学部生のトラブルの多さとかさ…)
それから、田舎でうまくやっていけて、生き残れる人というのはやっぱり両親のような人たちだなあとかもよく思う。都会の方が、不完全な人間に優しいというか、生きるのは絶対に簡単!
なんだか、なにかトラブルでもあったのかというような記事になってしまったが、ふと考えただけで本当に特に何もありません。笑
毎日ハッピー、それぞれの戦略で生きるのみである!
この記事をここまで読んで、「いやいや人間みんなそんなもんでしょ」とか思う人は、わたしと同じく性格が悪いかも。笑
(noteの場を好きになるような人は、みんなそれなりに性格が悪いのではないかと期待しておりますよ、わたしは。言語に頼らずにはいられない人の集まりだからね!)
「うわあ、なんか引く…」とこの記事を批判したい気持ちで読んでくださった方は、きっと少しだけ性格が悪い。
そして、こんな記事を読むことに興味がない&読んでもピンとこない人は、きっとわたしの家族と同じタイプ!
今日もお疲れ様でした♩
余談