【現役引退】「投手・和田毅」の軌跡を振り返る(4)もっとも多く投げ合った投手
福岡ソフトバンクホークスの左腕、和田毅(43歳)が現役引退を発表した。「投手・和田毅」の足跡を振り返ってみよう。
和田毅の年度別投手成績
NPBで和田毅が先発登板でもっとも多く投げ合った投手
和田毅が先発でもっとも投げ合った投手(通算7試合以上)
1位 岩隈久志(近鉄、楽天) 9試合 2勝4敗
1位 清水直行(ロッテ) 9試合 3勝6敗
3位 西口文也(西武)8試合 2勝4敗
3位 涌井秀章(西武、楽天) 8試合 3勝2敗
3位 小林宏之(ロッテ)8試合 3勝2敗
6位 松坂大輔(西武) 7試合 2勝4敗
6位 近藤一樹(オリックス)7試合 5勝2敗
6位 帆足和幸(西武)7試合 4勝3敗
トップは岩隈久志(近鉄・楽天)と清水直行(ロッテ)である。
岩隈久志(近鉄バファローズ、楽天イーグルス)
和田毅と岩隈久志は先発で9試合、投げ合っているが、和田が2勝4敗と負け越している。
両投手の初対決は2003年8月17日、大阪ドームでの近鉄対ダイエー戦で、岩隈は7回3失点、新人の和田も8回2失点と好投し、勝利投手の権利を以って降板した。
ダイエーは4対2の2点リードで9回裏から篠原がマウンドに上がったが、近鉄打線につかまり、大村、水口のタイムリーで4対4の同点に追いつかれ、和田のシーズン13勝目は消えた(尚、この試合は延長12回引分けとなった)。
その後、岩隈は新球団の楽天に移籍し、2004年、2005年、2006年と両投手の投げ合いはなかったが、2007年9月5日、福岡・ヤフードームでのダイエー対楽天戦で、4年ぶりのマッチアップが実現した。
この年、岩隈は開幕投手を務めたものの、故障がちで5月から2か月ほど一軍を離脱し、先発ローテーションに復帰したのはオールスターゲーム明けの7月下旬であった。
岩隈が5回途中、4失点でノックアウトされ、和田は8回途中まで1失点と好投、ダイエーが5対1で勝利し、和田はシーズン12勝目を挙げた。
2008年のレギュラーシーズン、和田毅と岩隈久志は3度、先発で対戦したが、岩隈が3戦3勝と圧倒し、シーズン21勝を挙げてパ・リーグの最多勝のタイトルを獲得した。
3戦とも和田が登板している間、ソフトバンクの援護点はゼロで、岩隈は1点も許さなかった。
2011年5月3日、福岡ドームでのソフトバンク対楽天戦で、通算6度目の投げ合いとなったが、このときは和田が9回を投げ切り、被安打3、11奪三振、無四球、無失点に抑え、完封勝利でシーズン初勝利を挙げた。
和田が岩隈に投げ勝ったのは2007年以来、4年ぶり2度目となった。
その後、2011年オフに、和田、岩隈ともに海外FA権を行使して、MLBに移籍した。
清水直行(千葉ロッテマリーンズ)
もう一人、和田と先発でもっとも多く投げ合ったのは、ロッテの清水直行である。
清水直行は1999年のドラフト会議でロッテから2位指名を受けて入団し、チーム歴代11位となる93勝を挙げ、2009年オフに横浜ベイスターズに移籍、2012年オフに現役引退するまで、13年間のプロ生活でシーズン二桁勝利は7度、通算294試合の登板で105勝(100敗)を挙げている。
和田は清水と先発で投げ合った試合では9試合で3勝6敗と負け越している。
両投手の初対決は2003年7月6日、福岡ドームでのダイエー対ロッテ戦で、新人の和田は4回を投げ、自責点4で降板しているが、清水は9回を投げて、完封勝利を収めている。
和田が清水と先発で投げ合った試合での初勝利は2004年5月14日、千葉マリンスタジアムでのロッテ対ダイエー戦で、このときは和田が9回を投げ切り、8奪三振、1失点(自責点0)で完投勝利を収めている。
最後の投げ合いとなったのは2008年9月27日、千葉マリンスタジアムでのロッテ対ソフトバンク戦で、和田が7回4失点で降板したのに対し、清水は7回まで無失点、8回に2点を失って降板したが、そのままロッテが勝ったため、清水はシーズン13勝目を挙げた。
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