NPBで「本塁打王」を獲得して「ベストナイン」を逃した選手たち


NPBの2023年シーズンの「ベストナイン」が選出され、発表された。

セ・リーグ三塁手部門は「首位打者」VS「本塁打王」の争い

セントラル・リーグの三塁手部門では、首位打者を獲得した横浜DeNAベイスターズの宮崎敏郎が140票を集め、自身5年ぶり3度目の選出となったが、一方で本塁打王である読売ジャイアンツ・岡本和真は131票で次点だった。

NPBでリーグ本塁打王に輝きながら、ベストナインに選出されなかったケースはこれまでセ・リーグで12度、パ・リーグで6度、計18度あったが、岡本和真のように複数回あるのは初めてである。

岡本和真は2020年に31本塁打・97打点で自身初の本塁打王、打点王、そして2冠王となり、ベストナイン三塁手部門で選出されているが、2021年は2年連続で「本塁打王」「打点王」のリーグ打撃2冠王になりながら、「三塁手部門」で同じく「本塁打王」の東京ヤクルトスワローズの村上宗隆にさらわれている。

2021年シーズンの村上宗隆と岡本和真はホームランは39本で同数、打点は村上が112、岡本が113と上回ったが、打率は村上が.278、岡本が.265で、他にも出塁率、長打率、OPSともに村上のほうが上回っていた。

岡本和真は今季2023年、140試合に出場、リーグトップの41本塁打を放ち、自身3度目となる「本塁打王」となり、リーグ2位となる93打点を挙げたが、チーム事情から三塁手での出場は82試合、一塁手での先発出場は52試合、左翼手としても6試合で先発出場するなど、守備位置を「兼任」していた。
一方の宮崎敏郎は、今季124試合の出場のうち、三塁手として108試合に先発出場して、打率.326、20本塁打、71打点で自身6年ぶり2度目となる「首位打者」を獲得。
ベストナイン三塁手部門では、宮崎は岡本に9票の僅差で競り勝った。

リーグ本塁打王を獲得して、ベストナインに選出されなかった選手

1952年 深見安博(西鉄ライオンズ・東急フライヤーズ)外野手

1953年 藤村富美男(大阪タイガース)一塁手(「打点王」の2冠)

1954年 青田昇(大洋ホエールズ)外野手

1957年 佐藤孝夫(国鉄スワローズ)外野手

1959年 桑田武(大洋ホエールズ)外野手

1960年 藤本勝巳(大阪タイガース)一塁手(「打点王」の2冠)

1961年 中田昌宏(阪急ブレーブス)外野手

1975年 土井正博(太平洋クラブライオンズ)一塁手

1976年 クラレンス・ジョーンズ(近鉄バファローズ)一塁手

1981年 トニー・ソレイタ(日本ハムファイターズ)指名打者(「打点王」の2冠)

1983年 大島康徳(中日ドラゴンズ)外野手

1987年 ランス(リック・ランセロッティ)(広島カープ)外野手

1997年 ナイジェル・ウィルソン(日本ハムファイターズ)指名打者

2003年 タイロン・ウッズ(中日ドラゴンズ)外野手

2010年 アレックス・ラミレス(読売ジャイアンツ)外野手(「打点王」の2冠)

2011年 ウラディミール・バレンティン(東京ヤクルトスワローズ)外野手

2014年 ブラッド・エルドレッド(広島カープ)外野手

2017年 アレックス・ゲレーロ(中日ドラゴンズ)外野手

2021年 岡本和真(読売ジャイアンツ)三塁手(「打点王」の2冠)

2023年 岡本和真(読売ジャイアンツ)三塁手


なお、「本塁打王」「打点王」の打撃2冠に輝きながら「ベストナイン」選出から漏れた選手については以下を参照されたい。


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