すする
ラーメンをすする
油とごまとねぎがレンゲに乗り、
口の中にいっせーので入りたがる。
瞬間に、口の中が
ぶわあっと色濃く感染される。
相当クセになる。
店によって違い、濃い味薄味楽しめるもんだから
そらゃあ人気なところはてんで濃い。
癖が強い。
豚骨味は余計に濃い。
そんな曲者好きを好む人間もまた曲者だろうか…?
味のついた味玉というワードを看板で見る。
一つ卵が入っただけで、通常のものと
100円も値段が変わる。卵ひとつでだ。
お店で売られてる生の卵は、1個100円で売ってはいないのに、味がついた途端、卵一個で100円も価値がする高級卵ちゃんになりあがるわけだから不思議だ。
味がついてトロトロの黄身は、
今日も輝いて美しい。
プルプル肌の白身ちゃんも魅力的だ。
そんな君を二口で平らげる。
舌から動きたくないんだからと言わんばかりの感触が口の中に伝わる。口の中に残り続ける。
まだ一緒にいたかったよねと問いかけながらも
濃い汁で流し込む。あすんごい。
一瞬で舌触りなんて感じなくなっちゃった。
今度また会う時は黄身だけでおいでよ。
覆われて出てくるんじゃなくてさ。
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