解剖生理を簡単に覚えるには語源を意識しろ!!
解剖生理学は横文字や知らない言葉が多くて覚えるのが大変だ、という声をよく聞きます。
しかし、私は看護教員時代、偏差値40前半、模試D判定の学生を、合格に導いてきた実績があります。
以下、その実践内容を解説します。さあ!解剖生理の苦手な学生から卒業しましょう。
解剖生理を覚えるのに大事な2か条
私は、看護学校の専任教員として、解剖生理学を日々教えていましたが、そういった声は日常的に聞かれました。
今までの私の医療従事者としての臨床での勤務や学生を指導してきた経験から考えますと、解剖生理学やその他の医学的な知識をら定着させるために重要な言葉以下の2つだと考えます
① 語源を意識する
② 名称ではなく、作用・働きに目を向ける。
①語源を意識する
この学習方法は、私の中では確信に近いものとしてあります。
語源を意識する事としてまず一つ目は、共通の語源を考えることです。
医療用語には、様々な場所、作用などの名称がありますが、あるワードが共通点として出てくる事があります。
例えば、「~ノーゲン(ノゲン)」という言葉はその典型になります。
頻出する単語としては、アンギオテンシノーゲン、ペプシノーゲン、プラスミノーゲン、フィブリノゲンなどが挙がります。
「~ノーゲン」はギリシャ語で「~の源」という意味があります。
確認してみますと、
アンギオテンシノーゲンはアンギオテンシンに
ペプシノーゲンはペプシンに
プラスミノーゲンはプラスミンに
フィブリノゲンはフィブリンに
というように
「~ノーゲン(ノゲン)」が付いている物質は、付いていない物質の前段階の物質になっており、
もちろん、「源(みなもと)」になる物質である事がわかります。
さらに、語源を意識する事として大切なのが、医療用語は単語の組み合わせで成り立っている事が多い、という事です。
この例の典型としては脳下垂体から分泌されるバソプレシンがあります。
バソプレシンは英語表記でVasopressin
細かく分解すると
vaso=血管
press=圧
in=入れる
という意味になります。
つまりvaso - press - in = 血管 - 圧 - 入れるとなり名前自体が「血管を細くする」意味となる。
このように知っている単語の組み合わせで名称が説明できることがあります。
これはかなり有用な学習方法ですのでぜひ活用してください。
②名称ではなく、作用・働きに目を向ける。
解剖生理学が頭に入らない理由には、名称だけで覚えようとしている事が第一に考えられます。
いわゆる、名称を隠して覚える、穴埋めという勉強法です。
これでは、解剖生理学に大切な理解につながりません。
キーワードを覚えるだけの勉強では、その単語の内容の説明ができなくなってしまうからです。
皆さんは人の名前を覚えるときに名前だけで覚えたりしませんよね。
しかもノートに書くなんてこともなく自然に覚えられています。
それはなぜなのか?
理由は簡単です。
その人の特徴を捉えて居るからです。
顔や声、服装などで自然と特徴が頭に入って居るからです。
勉強では人間のこの習性を利用しない手はありません。
これをするために今すぐやるべきことは、キーワードの内容を説明出来る様になる事です。
そう、やるべきことは逆穴埋めであり、キーワードを隠さずに内容を隠すべきでした。
インスリンという横文字を覚えても仕方がないわけです。
大切なのは、インスリンの作用であったりどこで分泌されるのか、そこが大切になるわけですよね。
次のステップへ:仕組みを理解するための新しい視点
語源や作用を意識して学習することで、複雑な医療用語や解剖生理学がより親しみやすくなることをお伝えしました。しかし、理解をさらに深めるためには、「仕組みそのもの」を体系的に捉えることが重要です。
では、どのようにしたら膨大な知識を効率よく整理し、記憶に定着させることができるのでしょうか?
ここで新たな視点として提案したいのが「内分泌系を会社に例える」という方法です。この学び方は、臓器やホルモンの役割を視覚的にイメージし、全体像をつかむのに非常に効果的です。
では、具体的にどのように「会社の仕組み」に例えるのか?
その詳細な方法と事例を次のセクションで解説していきます。これを知れば、単なる暗記作業が楽しく、驚くほどスムーズに変わるでしょう。
続きは有料記事で、じっくりと解説していきます!
この記事を読めば、内分泌系がぐっと身近になり、学習の効率が大幅にアップすること間違いなしです。
超重要! ホルモンを会社に例えると? 内分泌系の理解を深める方法
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