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ジャンヌ・モロー ~撮影ノオト~

パリ、印象派美術館にて

パリの印象派美術館。目の醒めるようなコバルトブルーの絹のドレスをふわりとまとって現れた女優ジャンヌ・モローは、私の前に立ってにこやかに微笑んだ。その優美で誇りに満ちたたたずまいは、自分は今どこかの国のプリンセスに謁見しているのでは、と錯覚させられるほどだった。

 日本のテレビ局が印象派絵画の特別番組を制作するにあたり、ジャンヌ・モローがナレーターに起用された。パリ滞在中だった私は、スチール写真を担当することになり、数日間、撮影クルーと行動を共にしていた。

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