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動的平衡 読書記録・まとめ

動的平衡 福岡伸一 著

生きるとは?生命とは?
私はよく頭の中で答えのでない問いを悶々と考えることがあります。
好きでやっているのですが、考えすぎて鬱々とした気分が続いてしまう時期がありました。

そんな時に、カラッとした、科学的な解答例をこの本でもらうことができました。
それが、福岡伸一さんの著書、動的平衡です。
(読んだ期間:2024. 6.30-7.11)

本当にざっと書いただけですので、断片的な部分もありますが、ご容赦ください…

それでは、みていきましょう!

私たちの新陳代謝速度が加齢とともに確実に遅くなる。つまり体内時計は徐々にゆっくりと回ることになる。
→時の流れに追いつけない
→相対的に時間が早く感じる

空目=本当は全く偶然の結果なのにそこに特別なパターンを見てしまう(脳のバイアス故)
人間の脳は、ランダムなものの中にも何らかのパターンを見つけ出さずにはいられない。特に、人の顔に似たもの!
法則、パターンは生き延びていくうえで必要だった。でもそのほとんどは空目

標榜=主義主張などをかかげて公然と示すこと

消化(食べるときの):情報を解体することに意味がある。他者の情報は私たち自身の情報と衝突し、干渉し合い、様々なトラブルが引き起こされる。 脳の神経ペプチドとほとんど同じものが消化管近傍に大量に存在 消化管:little brain ←第二の脳って呼ばれたりするよね

動的平衡:生きているということ 生命:動的平衡の上に成り立つ「効果」
ちびちび食いは太らない シグモイドカーブ


シグモイドカーブ

血糖値が上がると脂肪細胞からブドウ糖を取り込むための管が出てくる。 つまり低GI値の食べ物を食べて血糖値を上げなければブドウ糖は取り込まれず太らない 糖尿病:一説には、食事後に血糖値が下がって眠くなり、敵に襲われないようにするために常に高くするための仕組みともいわれる



膵臓:ブドウ糖の出入りを制御する 血糖値を上げないようにすれば、脂肪細胞がマカロニのような管を出さないので、ブドウ糖がため込まれない

私たちの祖先:常に飢餓状態。食料に頭を悩ませていた。生存が唯一最大の生きる目的だった。

ノックアウトマウスの研究において 生命は、何らかの方法でその欠落をできるだけ埋めようとする。バックアップ機能を働かせ、あるいはバイパスを開く。そして、全体が組みあがってくると、何ら機能不全がないように見える。 つまり、生命とは、機械とは全く違うダイナミズムがある。生命の持つ柔らかさ、可変性、そして全体とのバランスを保つ機能、それを私は「動的平衡」と呼びたい。

実は、テクノロジーの内側は全くのブラックボックスなのである。…なぜそうなるのか、本当にうまくいっているのか、科学者たちはメカニズムを理解していないばかりか、テクノロジーそのものもコントロールできていない。…私は、このような生命操作技術は、あくまで生命のメカニズムを探るための基礎研究に限られるべきだと考えており、商業的に利用されたり、性急な医療目的に使用されたりすることには反対である。遺伝子操作や、生命操作を用いた生命科学研究は、ある種の不可能性を証明することに行きつくのではないか、と思えるからだ。
それは生命というプロセスがあくまでも時間の関数であり、それを逆戻りさせることは不可能だ、という意味である。 ←生命と時間 時間は科学では再現不可能

ミアズマ(miasma)説
古代~19th中ごろまで、すべての病気が「悪い空気」や「悪い水」を体内に取り入れてしまったためにおこると考えられていた。
そしてこれにコンタギオン説が加わる。
コンタギオン説:接触感染説

種が異なると生殖(精子と卵子の結合)ができない←病原体と宿主の関係にも言える
理由:精子と、卵子のそれぞれの細胞表面に存在するミクロなたんぱく質分子の相互認識による。
ただ、亜種間(トラとライオンなど)では、いくつかの雑種が生まれたが、繁殖能力がなく、一代限り

クールー病の病原体: 「プリオン」と呼ばれる悪性のたんぱく質
(フォレ族:食人 特に内臓や脳を食べる女性の発症が高かった)

細菌:抗生物質が効く
耐性菌:細菌が数打ちゃ当たる方式で生み出される
ウイルス:ワクチンが効く。タンパク質と核酸(DNA or RNA)からなる
細菌とウイルスは、増殖の仕組みも感染の機構も全く違う。

20th的な視点「生命とは自己複製可能なシステムである」
+新しい視点「可変的でありながらサステナブル(永続的)なシステムである」

個体は、感覚としては外界を隔てられた実体として存在するように思える。しかし、ミクロのレベルではたまたまそこに密度が高まっている分子のゆるい「淀み」でしかないのである

生命を構成している分子は、すべて高速で分解され、食物として摂取した分子と置き換えられている。…だから、私たちは分子的な実体としては、数か月前の自分とは全く別物になっている

生命:生命はエントロピーの増大の法則に先回りして、自らを壊し、そして再構築するという自転車操業的な在り方、つまり「動的平衡」の効果。しかし、長い間、エントロピー増大の法則と追いかけっこしているうちにすこしずつ分子レベルで損傷が蓄積し、やがてエントロピーの増大に追い抜かれてしまう。つまり秩序が保てない時が必ず来る。それが個体の死である。

個体:次の世代にバトンタッチして全体としては生命活動が続く。
→生きているうえでは利己的に見えるが、利他的な在り方

渦巻:巻貝、蛇、蝶の口吻、植物のツル、水流、渦潮、気流、台風、銀河系
直線性から非線形性に回帰するべき

書くことが考えを生み、考えが言葉を探そうとする

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