見出し画像

ハリセンボン

少し前に、森三中の黒沢さんが、「ハリセンボンは『女芸人だから売れた』から、『面白いから売れた』を果たしてくれた後輩」という趣旨のことを言っていた。

なるほどと思った。

女性かつ先輩芸人目線で見るとそうなるのか、と思った。
自分は、森三中も十分面白い芸人だと思っていたので、黒沢さんの自己評価の低さには気付かなかった。
ただ、ハリセンボンが凄いのはわかる。

表現こそ違えど、ハリセンボンは「冠番組」を持つべき芸人だったと思う。
たとえ失敗していたとしても、「ハリセンボンの——」というお笑い番組を、やらせるべき才能だった。

そう思っていたのがおそらく10年以上前。
もしこれが叶わなかった時、それはある意味で「女性差別」にあたる——それくらいハリセンボンの才能を買っていた。

そう考えると、確かに“女芸人”というバイプレーヤーではなく、“一芸人”の能力としてメインを張れると見ていたからこそそう思っていたわけで、黒沢さんの見方と合致する。

しかし、果たして、今のハリセンボンの現在地はというと——。

「女芸人」という見た目にスポイルされてしまったように見える。
「スッキリ」を始めたから「冠番組」が始まらなかったのか。「冠番組」を持つ気がなかったから「スッキリ」を始めたのか。
こっちだっただろうということは明言しないが、果たして本人たちはそれでスッキリしているのか?と、駄洒落をほざきたくなる。

日本は、「ジェンダーギャップ指数」が125位と相当低い評価を受けているが、その例として、「ハリセンボンが冠番組を持てなかったのがその証明だ!」と訴えられたら、ハグしたくなる(セクハラかな?)。
ディベートでひろゆきさんにも勝利できる(一点突破バンザイ)。
また、そんなことを踏まえだすと、本来政治的にがなっていても良かったのは、オリエンタルラジオの中田さんではなくて、ハリセンボンのお二人だったはずだ。

たくさんのチャンス(冠番組)を与えられたオリラジに対し、ハリセンボンのそれは比べるべくもない。
M-1基準が全てじゃないが、ハリセンボンは決勝戦に二度出場している。確実に、“お笑い能力”は上だ。
こうなってくると、中田さんどうこうではなく、むしろ、何で何も言わないの?と、ハリセンボンに対して思えてくる。

昨年、「まっちゃんねる」の女性芸人大喜利大会で優勝した箕輪さんは、やっぱり面白かった。
レベルが違った。

しかし、あれから仕事が忙しくなったりしたのだろうか?
「THE SECOND」で優勝したギャロップくらいには仕事が増えていて欲しい。お笑いの才能は、マシンガンズの3倍ある。

ついでに。
M-1開催記者会見の誠さんを見て、これが優勝に向けて、フラグが立つというやつかなと思った。
誠さんを見ていると、“絶対的な才能(向き不向き)”というのが、何の職業でもあるなあと感じる。
少なくとも、オズワルドより“穴”としてあるというのが自分の見立て。

いいなと思ったら応援しよう!